穏健なる多党制
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- 2009/08/26 22:58:46
「穏健なる多党制」
この言葉を誰が言ったか覚えていらっしゃいますか?
第79代内閣総理大臣・細川護煕氏が記者に「今後の政治の形態はどういうものが望ましいと考えているか?」と尋ねられて、答えた言葉です。
その元首相の細川氏は非常に短い在任期間で電撃辞任し、その後、現在の民主党の立ち上げと還暦を機に、政界を去ります。そしてずっと表舞台には出てきませんでした。
細川氏は疑惑を受け追求され攻撃をされていましたし、首相を電撃辞任するなど「放り投げた」と言われるようなこともあったかと思いますが、ここしばらくの政治家の中で、もしくは総理大臣経験者の中で、僕がもっとも敬意を払っている人かもしれません。「潔さ」に惹かれるのだと思います。
その細川氏が先日、朝日新聞のインタビューで久しぶりに現在の政治と、あの電撃辞任が何であったのか、を語っていました。
http://www.asahi.com/politics/update/0809/TKY200908080277.html
当時、政治改革四法案のとりまとめに細川氏は力を注いでいました。そして、こう考えていたと振り返っています。
「一つの内閣が出来ることは少ない。旗印を絞って取り組むべきだ」
そして、細川氏の旗印は「政治改革」だったのです。それがまとまれば、辞任する腹だったようです。
細川政権の裏では色々な政治家の暗躍や、自民党の一部の「与党の諦められない人」による切り崩し工作などで、ボロボロの中、政治改革四法案をまとめたわけです。
与党復帰に躍起になっていた元・自民党の野中広務氏は、後の新聞でのインタビューで「あの時 (細川政権時代)、自民党はもう少し野党でいるべきだった」と振り返っていました。
今の「二大政党制」の状態に近づきつつある日本は、細川氏に言わせれば「一つ一つのことが曖昧になってしまい良くない」という事のようです。僕もこの意見には賛成です。
とはいえ、今回の選挙はすでに残り実質3日。選択の日は近づいています。僕らは選ばなくてはなりません。そして、実際に選んだ政治家・政党が言っている事をきちんと出来ているかどうか目を光らせなくてはなりません。まあ、言ったうちの6割も出来れば上等、と僕は考えていますが・・・。
現在の経済状況で「穏健なる多党制」でうまくいくかは、少々疑問に思う部分もありますが、きちんと次の内閣に引き継がれるべきは引き継がれていくならば、理想的な形態ではないでしょうか。「あれもいいけど、これもいいなぁ」という日本人の気質にも合っていますしね。
まあ一言、僕に言わせれば「自分たちの政策がうまくいったから、景気が回復しつつある」なんて言っている自民党の言葉は「ノーサンキュー」ですよ。ウチの会社景気よくないもの。
( -∀-)