蠍の火と紅金の苹果
- カテゴリ:コーデ広場
- 2016/03/20 08:36:28
いざ、銀河鉄道の旅へ――
もらったステキコーデ♪:43
銀河鉄道の夜を読んだのは中学生のころ。
内容はうまく読み取れませんでしたが、言葉のうつくしさに震えた記憶があります。
で、林檎って出てきましたっけ? いかん思い出せん。なので検索。
「何だか苹果の匂がする。僕いま苹果のこと考えたためだろうか。」カムパネルラが不思議そうにあたりを見まわしました。
「ほんとうに苹果の匂だよ。それから野茨の匂もする。」ジョバンニもそこらを見ましたがやっぱりそれは窓からでも入って来るらしいのでした。いま秋だから野茨の花の匂のする筈はないとジョバンニは思いました。
そしたら俄かにそこに、つやつやした黒い髪の六つばかりの男の子が赤いジャケツのぼたんもかけずひどくびっくりしたような顔をしてがたがたふるえてはだしで立っていました。隣りには黒い洋服をきちんと着たせいの高い青年が一ぱいに風に吹かれているけやきの木のような姿勢で、男の子の手をしっかりひいて立っていました。
「ほんとうに苹果の匂だよ。それから野茨の匂もする。」ジョバンニもそこらを見ましたがやっぱりそれは窓からでも入って来るらしいのでした。いま秋だから野茨の花の匂のする筈はないとジョバンニは思いました。
そしたら俄かにそこに、つやつやした黒い髪の六つばかりの男の子が赤いジャケツのぼたんもかけずひどくびっくりしたような顔をしてがたがたふるえてはだしで立っていました。隣りには黒い洋服をきちんと着たせいの高い青年が一ぱいに風に吹かれているけやきの木のような姿勢で、男の子の手をしっかりひいて立っていました。
「いかがですか。こういう苹果はおはじめてでしょう。」向うの席の燈台看守がいつか黄金と紅でうつくしくいろどられた大きな苹果を落さないように両手で膝の上にかかえていました。
『苹果』という表記についてですが、『林檎』は中国原産の、西洋リンゴ輸入前の小粒の和リンゴの総称で、西洋リンゴ(大りんご)の表記は『苹果』だったらしいす。賢治がなぜこの字を当てたのかを考察するのも面白そう。
また読んでみますかね、銀河鉄道の夜。
銀河鉄道の夜、私もこのガチャがきっかけで読み返しています^^
本当に綺麗な作品ですよね><*涙が出ちゃう!
宮沢賢治さん
「やまなし」が好きでしたね。
「クラムボンは笑ったよ。クラムボンはカプカプ笑ったよ」
宮沢賢治さんは表現が、キラキラしてて、言葉のリズム感も好きでした。
なんでしょうね~、懐かしいような、郷愁をさそうような、哀しいような、
綺麗な映像のすっごい奥に小さな哀しみがこっそり隠れてる感じでしょうか。
お元気そうでなによりです^^
そのますむらひろし版だと車内でカンパネルラとジョバンニが
「西洋林檎」をわけていたシーンが思い出されます。
画像だと「苹果」でも「林檎」って描かれちゃうから「林檎」だって解りますが
『苹果』って書かれると何の事か知らないと解らないですよね。
ましてネットで簡単に検索できる時代じゃありませんでしたし。
今の子は良いなぁ~何でも簡単に調べられて…。
(方向が違います)
賢治の言葉遣いは独特ですよね。言葉から起想する世界が広がります。
可視化する事は良い事の様にとらえがちですが
「文字」「言葉」の想像の余地も残して頂きたい処です。