Nicotto Town



感傷・・・(鑑賞)

葉脈を伝わる雨の雫は
あなたの涙なのだろうか

葉先にあてた両の手のひらで
水滴を拾う

それは冷たく
清らかに澄んでいる

凍えてしまった心の中から
融けて落ちた雫

少しだけでも
暖かみがあれば良いのに

葉の緑も泣いている
森も空も泣いている

激しく降りしきる雨の中
景色が白く転写していく

もうすぐ日が暮れる
更に冷たい夜が来る

私はあなたの手を取った
そして強く握った

ずぶ濡れの身体が
震えている

瞬間手の甲に
暖かな点を感じた

あなたの涙だ
それは本当のあなたの涙なのだ

私は重ねた手を凝視した
そして泣いた

私はうるんだ目で本を閉じた
気が付くと激しく降っていた雨は止んでいた

振り向くと窓から射す夕焼けが紅く
目に眩しかった


本を読んでいると
その世界に入り込んでしまう

そんな感覚って好きです
で書いてみました^^












アバター
2018/05/19 01:13
想様

自分の想いの流れと
窓の外の情景の流れのズレ?なのでしょうか・・・

時間が経つのを忘れてしまうような小説って
なかなか出会いません

というより自分がスレてしまったのかな?
そんな気がします^^
アバター
2018/05/18 21:46
こんばんは。

最後のところが 
とても素敵で 好きです。

特に
「気が付くと激しく降っていた雨は止んでいた」
というところが 大好きです。
アバター
2018/05/17 01:39
奈柚様

小さな本の中の大きな世界
魅力的です

それにしてもプロの小説家って
凄いと思います

文章で新しい次元を作ってしまうのですから
精巧な偽札の印刷機的・・・ちょっと違うか???

アバター
2018/05/17 01:26
分かります
本の中に入りたいって思います

けど戻る現実があるから楽しめるのでしょうね



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