Nicotto Town



三越伊勢丹が府中・相模原・新潟の3店舗を閉鎖へ

相模原市、川崎市に続き百貨店のない政令市へ。

うーん、いろいろな人が、いろいろ失敗している印象です。残念です。

伊勢丹の失敗
・とにかく、新宿の成功を引きずっている。
 呉服店(衣料品店)から百貨店へ
 立地条件が悪くても、いい店なら来客してくるはず。そして、伊勢丹を中心として新しい街を作る。
 とか。
 富裕層向け百貨店とではなく、全ての所得層に喜ばれるファッション専門店みたいな尖った店舗構成でもよかった気がします。(そうすれば、郊外にここまで大きな店は必要なかったと思います。バイヤーが、接客がとか言って百貨店にこだわっても、販売員はアパレル会社の社員とパート社員がほとんどでしょ。)
 銀座にUNIQLOやGAPがあっても問題無いのであれば、百貨店にあっても問題ないと思います。(銀座は、街自体が百貨店と思ってます)
 衣食住のうち、重要度では1番が食、2番が住、3番が衣だと思いますが、衣が全く必要のない生活も現代ではありえないと思います。富裕層から貧困層まで「衣料品が必要な場合はこのお店」くらいのお店が良かったと思います。
 それで、百貨店ブランドが無理な場合は、伊勢丹側ではなく、ブランド側の品質と価格が受け入れられないということだと思います。
 成功した新宿のメンズ館って、2階とか、富裕層ではなくファッションの感度が高い人向けのブランドが多いと思います。なんか、あんまり近寄りたくないような人がいっぱいのフロアです。それをそのままやっても駄目だろうけど、衣料品をキーワードに多様な店舗構成ができたはずです。

小田急の独り勝ち
・商業地の外縁に百貨店、駅の中に超巨大ショッピングセンター
 駅ビルは、元々、百貨店と専門店街の2店構成。百貨店が開店後2年くらいで撤退。その後アウトレットモール。アウトレットモールも数年で撤退。全館ショッピングセンターへという経過で、ショッピングセンターが大きくなりました。(アウトレットモールは、失敗して良いです。町田の隣駅で百貨店よりも駅近な立地にアウトレットを造ったら、流通業界の秩序をめちゃくちゃにするのではないのでしょうか)
 駅の中に、食品スーパー、書店、飲食店はもちろん、ファストファッションU、カメラと名の付く家電量販店B、百円均一D、今度銀座にホテルまでできる生活雑貨店M、CDショップ、スポーツ用品店、医療機関、美容室まであると、駅から出なくてもほぼ問題ない状態になります。
 そうしたら、街の中にあった本屋、CDショップ、家電量販店等が軒並み閉店。(本屋、家電量販店のあったビルはパチンコ屋に)
 有名ショップは街の中からはほぼなくなりました。
 
 相模大野駅は乗換駅と言っても、新宿方面、江の島方面、小田原方面とも小田急電鉄なので、よっぽどの用事がないと改札口の外には出てきません。

 ここまでで、相模大野は、駅ビルと百貨店があるだけの街となり、点が線や面への広がりは、無くなってきました。

駅の西側の再開発(野村不動産と相模原市の失敗)
 高島屋を誘致したものの、途中で辞退。競馬の場外馬券売り場を誘致、地元住民が反対。無難なショッピングセンター&マンションという構成に。
 N不動産は、郊外型ショッピングモールを手掛けるのはここが初めてとなります。
 おそらく、既に有力テナントのほとんどが隣の駅ビルの中に入っているので、テナント誘致に苦労したと思います。
 きっと、偏差値の高い頭のいい人がコンセプトを決めてやっていると思います(日本橋のYUITOとか、日本橋らしい敷居の高そうな店舗が入っています)。県内初エリア内初とかそういうコンセプトで集まったであろう店舗がたくさんありました。
 しかし、オープン3年で数十店が入れ替えする事態となり、「失敗」したショッピングモールとして有名になってしまいました。今では、入れ替え、レイアウト、配置の変更で少しは良くなったと思いますが、最初数年の負のイメージは拭えません。

僕が思っていること
・京都の四条河原町付近から三条付近が平日でも賑わっていた。
・こんなところにというビルの中にロフトや無印良品があったりして、街歩きしても楽しいんだろうなぁ。
・バリアがフリーではないのは問題外だけど、多少の不便が街を楽しく、活性化させるのではないのか?
・相模大野は、街の拠点が3つ、伊勢丹、駅、ボーノにそれぞれ駐車場があり、そこで目的が達成したら、他の場所に移動する必要がなくなる。だから、点があっても、商業地が面はもちろん線にもならない。少なくとも、駅は、ホテル客用の駐車場程度があれば十分だったのでは?
 行政ができるのは、活性化の仕掛け程度の拠点なりハード(ペデストリアンデッキ、地下街等)の建設で、拠点同士をつなぐ通りに新たにお店を出したりするのは、民間の地権者や経営者、企業の仕事。相模大野は、地権者とか民間の人に駅ビルにあってもいいようなテナントを街の中に誘致できるほどの人がいなかった。もともと、宿場町や市があった街でもないので、街の発展を願うよりも混雑や雑踏を嫌っている住民の方が多い街だったんだろうと思います。
・人がいる場所とは、住む場所、買う場所、働く場所。働く場所が相模大野は少なすぎる。どんなに住む場所と買う場所ばかりを作っても、供給過剰になってしまう。
 町田対相模大野で考えてもそう。町田は、証券会社、保険会社等のいろんな会社の支社支店がある。本厚木対海老名で考えても、証券会社、保険会社等のいろんな会社の支社支店があるのは本厚木。海老名もマンションとショッピングセンターだけ作っても相模大野みたいにそのうち街の歪みが出てくる可能性はあると思う。言うほど、海老名優勢ではない。
 伊勢丹でまだ残る立川・浦和・京都を見ても、立川は、多摩地域の行政的な拠点でもある。浦和・京都は、言わずも名が県庁所在地である。
・さて、百貨店の商品を買うには、都心に行くか、ネットで買うしかないのか?
 都心に行っているときに地震が起きたら、帰宅困難者になるんだろうなぁ(;゚Д゚)

まとめ
・街の大きさに比べ駅ビルが大きすぎる。
 相模大野対町田の競争とかではなく、駅対街の対決で街が負けた。商業集積という言葉を間違えているのではないのか?駅ビル一つあれば他は何もない状態。百貨店は街と共存できる(商品構成、価格帯がだぶらない)けど、ショッピングセンターは街とも百貨店とも対立する。
・伊勢丹は百貨店にこだわりすぎてしまった。
・ここ20年で街から無くなったのは伊勢丹だけではない。
 駅の乗降客を街へ出すには、20年前までは百貨店だけで良かったかもしれないが、今は、百貨店以外の磁力のあるスポットが必要である。
・駅にペデストリアンデッキを作るなら、伊勢丹までデッキをつなぐべきだった。
 駅からペデストリアンデッキをエスカレータで降りて、しばらく大きな店のない通りを200m進み、伊勢丹前に幹線道路があるので、幹線道路上もデッキ的な歩道橋があり、そこをエスカレータで上って、伊勢丹2階に到着。
 バリアフリー的にも良くないし、デッキの分断が市街地の分断をしているようにも思える。

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2019/09/23 13:35
うんうん。閉鎖、多いです。大好きなデパート閉鎖しました。
好きな、お店が沢山、在りショックです。



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