Nicotto Town



ネタばれ読書日記『パフューム(香水)』

『パフューム(香水)ある人殺しの物語』著者;パトリック・ジュースキント

★5
あらすじ
18世紀 嬰児殺しで処刑された母親から産まれたグルヌイユ(フランス語で蛙を意味する名前)は自らは体臭を持たず、それでいて飲んだ牛乳で牛の体調までわかるほど異常な嗅覚を持つ子供だった。ルイ15世の即位記念日にグルヌイユは香しい匂いを追ううちに一人の少女に行きつく、少女を殺してその肉体から思う存分芳香を吸い込む。その後香りを再現すべく調香師に弟子入りした彼は天才的な香水造りの技術を身に着ける。さらに技術を身に着けるべく南方へ向かった彼は自然の香りに包まれおよそ7年間を人の居ない山中で過ごした。自分の無臭を再度認識し、人間の世界に戻ったグルヌイユは自ら調香した普通の人間の臭いを身に着け、他人と付き合い、時には関心を持たれないように無臭に戻った。そしてグラースの町で再び芳香を放つ少女を発見する。その後グラース周辺で次々と少女たちが一撃で撲殺され、全裸で髪を切られた状態で発見される。被害者たちの不思議な魅力に気が付いたのは町の副長官のアントワーヌ・リシだった。そして最後の獲物こそ自分の娘だと確信し殺人者を罠にかけるべく、娘を連れだす。しかし芳香で相手の場所がわかるグルヌイユに小細工は通じず、リシの娘はグルヌイユに殺害される。犯行は成就したがリシが馬小屋にいた奇妙な徒弟を覚えていたためグルヌイユはついに逮捕される。しかし彼は斬首刑の直前、娘たちから作り出した香水をほんの一滴降りかけたことにより、町中の人々を陶酔と狂乱の渦に巻き込んだ。被害者の父親のリシすら泣きながらグルヌイユに「いとしい息子よ」と呼びかけたのだ。ひどい失望を感じたグルヌイユは町から逃亡するが、行きついたオルレアンの貧民街でたっぷりと香水を自らに浴びせる。たちまち人々はグルヌイユに群がり、その血肉を奪い貪り食った。グルヌイユがこの世から消えた時、その場にいた人々は深い幸福感を覚えていた。


奇想天外、世にもおぞましい物語なのだが、大ヒットして23か国で翻訳、映画化もされているらしい。生まれながらにいい香りのする体質を芳香異体と言うらしいけど、悪臭と芳香は表裏、若くて健康で清潔な女の子ならかなりの確率でいい匂いがするんじゃないかと想像する。多分作者ジュースキントもそう思ってるなあ。

アバター
2020/09/24 23:40
そういう話でしたか。
すごい話ですね。
アバター
2020/09/09 04:56
映画館で看板が立っていたのを思い出しました。観なくて良かった。((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル



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