Nicotto Town



ネタばれ読書日記 2/2 『アリス』

『アリスが語らないことは』

あらすじ
アリスという女性(少女)について現在と過去が交互に描かれ、過去が現在に追いついた時、恐るべき殺人鬼が現れる。
【現在】
父(ビル)の死の一報を受けたハリーは大学の卒業式を欠席して実家に戻る。そこには傷心の若い義母アリスが待っていた。父の再婚には賛成したもののアリスに馴染めず進学を機に家を出たハリーだが今は義母を支えることを決心する。事故死と思われたビルの死に殺人の疑いが浮上し戸惑いの中、葬式が行われ、ハリーはしばらく従業員のジョンとともに父の古書店で働くことになる。そんな中、アリスよりも若いビルの愛人だというグレイスに出会い、ハリーは自分が父親のことを何も知らなかったと衝撃を受ける。グレイスはビルを殺したのはアリスだと主張した。
ある夜、ハリーは酔ったアリスに迫られ肉体関係を持ってしまう。翌朝、混乱の中ハリーはグレイスに会いに行くと頭を殴られたグレイスの死体を発見してしまう。
グレイスの死体を引き取りに来た妹のケイトリンとハリーは惹かれあう。夜、ケイトリンが宿泊するモーテルの部屋を見張る人影を見たハリーは不審者を追い掛け転倒して大怪我を負う。警察から忠告を受けたケイトリンだがモーテルを訪れた人物に、つい扉を開けてしまう。
【過去】
アルコールと酒に溺れる母親と生きて来たアリスは義父となったジェイクに惹かれ、高校の卒業パーティの夜に母が吐しゃ物を喉に詰まらせて窒息死するのを見届けた後も2人で暮らし肉体関係を持つ。アリスの親友ジーナは2人の関係に気付き嫌悪を露わにして喧嘩になるが、深夜に酒に酔って謝りに来たジーナをアリスは海に誘い、死なせてしまう。アリスにとってそれは事故だったが、ジェイクは共犯になることを望んでいた。その執着を嫌ったアリスは家を出て一人立ちをした。
【過去と現在】
ジェイクの生い立ちとともにその後が描かれる。
愛の無い家庭に育ち、高校生の頃母親と同年代の人妻に手ほどきを受けたジェイクは自分が教えられたことを少女に伝えることに喜びを見出す。
アリスに捨てられた失意からジェイクは老け込み、狂気にとらわれるが、ある日、アリスから夫の浮気相手を突き止めて欲しいと連絡が入る。忠実な下僕と化した男は『ジョン』と名前を変えてビルの店で働き始めた。そしてアリスの意向を汲んだ『ジョン』はビルを殺害し、標的をグレイス、ケイトリンへと移す。
警察の捜査が迫る中、アリスを自宅へと呼び出したジェイクはすべての罪を自分が被るため、アリスに自分を包丁で殺すように懇願し、それは実行された。
ケイトリンは負傷していたが車のトランクから生きて救出された。
ハリーはグレイスの葬式に出席し、ケイトリンと彼女の家族の家に泊まった夜、警察からアリスが行方不明になったと連絡を受け、直感的に無事なわけがないと冷めた気分で思った。
アリスは真夜中の海に漂うボートとの中にかつて自分が死なせたジーナの母、ミセス・バージェロンと居た。左手首にはめられた手錠の鎖の反対側はミセス・バージェロンにつながっている。娘を殺された母親は癌で自分の死期を悟り、復讐のために現れたのだ。ボートが転覆すると二人は海中に沈んでいった。




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