Nicotto Town


出逢いのあの日に行こう


高1のGW

今年高1の娘のGWは部活,部活ですが,
私が高1の時のGWは,今思い出してもガックリくるものでした。


私は,高校に入ったら体育会系の部に入りたかったのですが,
父と二人暮らしで夕食を作らなければならず,部活動を諦め,
高1のGWはな~んにも予定がありませんでした。
(後に,吹奏楽部のヒデキ 〔仮名〕 から,
吹奏楽部は体育会系の部よりも終わりが早いから,
帰ってから夕食を作れるよと言われて,
夏に吹奏楽部に入ることになるんですけどね~。)

父も,GWは何もしないと決めていて,
連休前夜に私に 「よーし! 明日は昼まで寝よう!」 と,
笑顔でそう言って布団に入りました。
張り切って宣言するほど嬉しいことでもない気がしますが。

とーころが,翌朝,
父は 「起きれ! いつまで寝てんのよ!」 と言って私を起こしました。
私が 「昼まで寝るんじゃなかったの?」 と文句を言うと,
「昼まで寝たら目が腐る!」 と怒られました。
「昼まで寝る」 って言ったのは俺じゃないのに,
なんで俺が怒られなきゃいけないんだよ。

そして,父は,「映画に行くから着替えれ」 と言いました。
GWにな~んにもイベントが無い息子が急に不憫になり,
気が変わったのかもしれません。

出掛ける準備ができ,父が玄関から外に出て,
私が,玄関の鍵を中から閉め,裏口に回って外に出て鍵を掛け,
玄関に回ると…,父がいません。
いっつもそう。
僅か2,3分を待つことができずに,何も言わずに勝手に消えてしまう。

我が家は二つのバス停の中間にあり,
出掛ける時にどちらのバス停を使うかは決まっていませんでした。
携帯電話なんて無い時代で,父がどっちに行ったのか分かりません。

取りあえず片方のバス停に行くと,父はいませんでした。
急いでもう片方のバス停に行きましたが,そこにも父はいません。

なぜどっちにもいない。
忘れ物でもして家に帰ったのか?

もう一度家に帰ってみましたが,家にもいない。
もう一度最初のバス停に行きましたが,やっぱりいない。
祝日でバスの本数は少なく,
前のバスは行ったばかりではないし,
次のバスまでもまだ何分もある。
う~ん。

父は,ちょっとでも空き時間があると,
その時間が勿体なくて何かをしたがります。
(この性格は,私にも遺伝されてますけど。)

父は次のバスまでの数分が勿体なくて,
毎日仕事帰りに寄ってワンカップ大関を立ち飲みしている酒屋さんに行ったのだろうか。

その酒屋さんに行きましたが,そこにも父はいませんでした。

次のバスはしばらく来ないけど急いで駅に行きたいという場合,
三つ先のバス停まで行けば,他の路線と合流していて,
そっちのバスに乗れることがあります。
もう,そのバス停以外に可能性はありません。
で,今度はそのバス停に行ったのですが,そこにも父はいませんでした。

もう,イライラして発狂しそうになり,途方に暮れていると,
私に向かってゆったり歩いてくる一人の男。
それが,なんと,前年に就職して家から出て一人暮らしをしている私の兄でした!!!

「おう!」
「おおおおお兄ちゃん! ど,どーしたの?」
「親父殿に呼び出された。一緒に出掛けようって。
 お前,今から映画に行くって思ってるだろ」
「うん」
「違うぞ」
「!!!」
「まあ,親父殿がお前に何て説明するのか,こっちからは何も言わないで待ってみよう」
「おおおお,おう」

で,そこに,少し遅れて父が現れました。
私がどこに行っていたのか聞いても,よく分からないことを言っていました。
三人でバスに乗り,鉄道の駅まで行き,
映画館がある千葉に行くのではなく,
父はな~んにも説明せず,私たちを横浜 (!!) に連れて行きました。

かなり驚きの展開なのですが,兄も私も,
父は自分の行動を息子たちにどう説明するのか,
こっちからは聞いてあげず,自分できちんと説明できるのか見届けようと,
意地になって黙って付いていきました。

横浜に着くと,何やら大規模なパレードがあるらしく,
街中がもの凄い人で溢れていました。
父はその中を,どこに行くとも私たちに告げず,
私たちを振り返りもせずに ずんずん進んで行きます。
父は背が低いので,すぐに見えなくなってしまいます。
しばらくは何とか後に付いていけましたが,
とうとう,私たちは父を見失いました。

目的地がどこかも分からないし,もはや探しようもなく,
結局,どうしようもないので 私たちは何もしないで千葉に帰りました。

父は夜になってから帰ってきました。
「迷子はお巡りさんの所に行くはず」 と思って,
交番の前で何時間もお前たちを待ったのに,
なぜお前たちは交番に来なかったのだ! と怒っていました。

社会人と高校生が 「迷子」 じゃないだろうよ。
自力で家に帰るに決まってるじゃないか。

一般的には楽しく過ごすはずのGWなのに,
我が家のGWは,一体何だったのでしょう。

まあ,私の父はいつもこんなでしたので,
私は父が大嫌いだったんですよね~。

(この記事,長文なのに,
打っている途中でどこかを触ったみたいで消えちゃって,
また打ち直したんですよ。
腹立つ。
父の呪いじゃろか。)

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2015/05/07 19:17
紫の上さん

寡黙なのと意思疎通が図れないのとは違います~。
「先にあっちのバス停に行ってるぞ」
「やっぱり横浜に行くことにしたぞ。今日はパレードがあるんだ」
「凄い人混みだなあ。万が一はぐれたら,駅の伝言板に集合だ」
そんな言葉を,たった三つ,父が言えたら,
もっと楽しい思い出になっていただろうと思います。

私が先に父に話し掛ければよかったのか? とも思いますが,
「僕が鍵を掛けている間に いなくならないよね?」
「千葉に映画に行くって言ったけど,気が変わってないよね?」
「凄い人混みなのに,僕たちを一度も振り返らずに歩き続けないよね?」 って,
聞く必要があるなんて思いませんよねえ…。

ちなみに,母は,父をひどく憎んでいましたねえ。(苦笑)
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2015/05/07 08:54
ふみふみさん♪

無駄に口を開かない日本男児ここにあり・・・という感じですね(=^▽^=)
亡きお母様も 当時、添い遂げるのは大変だったことでしょう♪

不器用だったお父様も 今は 空で笑っているかもしれませんょ♪
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2015/05/06 23:20
みゆさん

ああっ!
「人の」 じゃなかったんですか~!
てっきり,こう,上下左右にブンブンって…。
いや~,失敬,失敬!(テヘペロ)
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2015/05/06 22:07
未成年で一緒に生活してたら付き合ってくしかないですね^^;
私もヒステリー気味なオカンと付き合うしかなかったですw
子供は子供で辛い時ありますよね・・;;

自分では振り回してる気はないんだけど、比較的思ったことが口に出ちゃうから周りにとても気を遣わせてると思います・・・。
反省して直さないといけないんだけど、なかなか直らずで・・・。
ん???
「人のを」じゃなくて、「人を」だから!!!www
「人のを」ってなんじゃーーーー><
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2015/05/06 21:58
みゆさん

父はなかなかの変わり者でした。
私だって付き合い切れないと思っていましたが,
そんな人と二人で暮らしている15歳には,
付き合っていくしかなかったんですよねえ…。

へえええ。
みゆさんは,人のを振り回す方なんだ~。 (´艸`*)
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2015/05/06 21:10
お父様、なかなかの個性をお持ちですね^^;
気の短い私は付き合いきれず、問いただし、答えないのであれば帰ってたかも・・^^;
私は人を「振り回す」方なので、「振り回される」のは嫌いです!www
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2015/05/06 19:07
なごみさん

Oh! Picotto?!
Picotto yeah!  (^◇^)

「流星ワゴン」 は観ませんでした。
今,あらすじを確認しました。
うむむむむむ…。
これは~,私が観たら~,やばいことになりそうです~。
(再放送情報があったら教えてください。
観ても,感想は言いませんが。
いや,観ませんが。)
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2015/05/06 18:47
今、ピコッと思い出しました。
「流星ワゴン」観てました?
香川照之さん演じるお父さんと、ふみふみさんのお父様のキャラが似てるかも!
色々な事が有って、心がすれ違った親子が
色々な事な場面に戻って、その時のお互いを理解していく内容です。

詳しくはwebで(*'-'*)
http://www.tbs.co.jp/ryusei_wagon/

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2015/05/06 18:35
アビゲイルさん

いやあ,この時のが意図的なサプライズだったのかどうなのか,よく分かりません。

本当に映画に行くつもりで家を出たけど,
とっとと先にバス停に行ったところで,
ふと思い付いて 公衆電話から兄に電話して呼び出し,
その電話の最中に これまた ふと 「そうだ,横浜に行こう」 と思い付き,
「ふみふみには映画って行ったけど,他の所に行こうと思う」 とだけ
兄に言ったのかもしれません。

父が電話ボックスに入っていて,私には見えず,
私は 「こっちのバス停にはいないな~」 と思って
あちこち走り回ったのかもしれません。

まあ,この年になって親の悪口を言うのはみっともないですが,
迷惑な人でしたよ~。
そんなだから,
「父さんが死んだら読め」 と言われた日記帳も私は読む気になれなかったし,
大事な大事な家計簿 (笑) も捨てちゃったんですよね~。
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2015/05/06 18:12
そっか サプライズだったんですか^^

でもまぁ みんな怪我や事故にあわず帰宅できてなによりですね^^
結局 その時の一番のサプライズはおにーちゃんの帰省だっり・・・( *´艸`)
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2015/05/06 16:56
なごみさん

ホント,母・兄・私は,父の意味不明な行動にいつも振り回されていました。

そうそう!
父は,サプライズが好きだったんですよ!
しかし,そのやり方が下手なの!
兄にギターを買った時も,私の部屋にカーペットを買った時も,
思い出しても腹が立ちます。
(↑ 何が起こったか書くと長くなるので,いつか,別の機会にお話します。)

なごみさん,最後の1行,かなりいい線いってます!
父なら,「やめれ! 恥ずかしいっしょ!」 ですね。 (^◇^)
アバター
2015/05/06 16:41
失礼とは思いますが・・・
なんとまぁ、扱い難いお父様(・_・)
大人なら、なんとか対処できるかも知れないけど、
高一の子では、パニックになりますよぉ(-.-)
それでも、ふみふみ少年は、色々考えて頑張ったかと(T_T)


交番の前で何時間も待ってるお父様も、
なんか、哀愁が漂っていそうですww
サプライズでパレードを見せたかったんでしょうね。

お父様「やめれ! 恥ずかしい!」って天国で言ってるのかも(^m^ )



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