卒業式かな?
- カテゴリ:コーデ広場
- 2019/03/31 03:39:51
お気に入りコーデ
もらったステキコーデ♪:38
卒業式かな?
春色の着物を着て、
でも単色に近い。
髪は大学を前に栗色に。。。
まだ寒いのでテイクアウトのコーヒーをば。
化粧も練習した。
結構うまくいった感じ。
そんな18歳のころのこと。
春だねぇ。
お父さんの車の窓を開けて風を楽しんだ。
たなびく髪はとても乱れていたが気持ちよかった。
花弁が風で口に入った。
あむあむ噛んでみるとやや酸っぱい感じがしたのは気のせいかな?
車の窓から子供が自転車で爆走しながら
笑いあって、
一生懸命夢の話をしていた。
この子たちはいい未来があるだろうな、
と笑顔を見ればわかった。しばらく車でドライブした先には
満開の桜の大きな公園
お花見だ。さっそく用意してきた紙コップに酒をつぐお父さん。
お父さんが
「外国では18歳といったらもう大人」
と言った。
お父さんに勧められて酒を覚えようとしたが
口に合わなかった、まじゅい(´;ω;`)
ただ、
おつまみのお母さんが作ってくれたローストビーフはとてもおいしい、相変わらずだ。すると?どこからともなく近づいてきて
「お?おねえちゃん、飴あげる」
と恰幅のいい、
でもお金は持ってなさそうな、
しかし笑顔のステキなおじさんに
振袖の袖口へ
ついっ
と2,3個飴を入れてくれた。
「あ、ありがとうございます」
とボクは言った。するとおじさんは
「やっぱり振袖は長くなきゃいかん」
と意味の分かるような、
でもわからない?
ことを言って笑顔を崩さず見つめてきた。
そこでお父さんが
「今年18になるんですよ」
とかなんとか、うんたらかんたら世間話をおじさんとしていた。私はわかったようなふりで聞いていた。ゆっくりおじさんはお父さんとボクのところからニコニコと去っていった。そこで春一番らしき一陣の風が
ぴゅ~~~~っ。。。ひゅぉぉぉぉぉぉぉぉ
と気持ちよく吹いた。
しかしやはり少し寒さも覚えたが。
ボクはまだ暖かいコーヒーを口に含んでこう思った。
(これからの人生どうなるんだろう。。。)
(楽しいさ!これからも!いままでも楽しかった!)
(大学ってどんなとこかなぁ?)
などと18歳のころは元気溌剌だ。
お父さんはローストビーフをたくさんいっぺんに取り口に放り込んであむあむしていた。時々桜を見つめニコニコしている。。。しばらくしてお父さんはボクのほうを首だけ向いてこう言った。
「おまえ。。。これからもよろしくな?」
と。当たり前だとは思ったが女とはいえ反抗期であったから
「ん?どうかなぁ~~~~」
と言ったがこのお父さんには感謝してもしきれないとは年端がいくにつれてわかってきていた。そこで、
お酌
というものをしてみようと思った。お母さんの入れ知恵だったが。日本酒の入っている冷めないようにのポットを慣れない手つきで抱え上げ
「。。。お父さん」
と言って構えた。
お父さんは少し驚いたのかいそいそと紙コップを構え
緊張の面持ちだ。
お互い慣れないせいか少し酒がこぼれたが
「おっとっと!ありがとう」
と言って、
グイっと一気に飲み干した!
お父さんは
「もう一杯!」
と催促だ。
ボクは、はいはい、といってめんどくさそうにしかしながらこれは照れ隠しなのはお父さんにバレバレだったが。ニコニコ顔を赤らめながらボクにお酌してもらう。
また風が吹いた。。。
「まだ寒いな」
と二人口をそろえていった。。。
時折照れながらも見つめ合うふたり。中学、高校、戦いは済んだのだなとボクは思ったしお父さんも同様。それどころかお父さんのほうは
(やれやれ、やっと卒業か)
と思っていたに違いなかった。
お父さん、今までいろいろごめんね?とはまだ言えないか。私はやや乱暴に持ってきていた穂先メンマの袋を開け中身を箸でつまみお父さんの口まで持っていった。お父さんは気恥ずかしそうに口を開けた。そこにがばッとねじ込むボク。まだまだ照れてる頃ってかわいいよね。娘にこんなことをしてもらえる日が来るなんて!と言った感じであむあむするお父さん。そこで!お父さんはおもむろに立ち上がり、
春よ来い/松任谷由実
を歌い始めた!男なのに!しかもノリノリだ!!ボクは恥ずかしかったが拍手ぐらいしようと思った。
(お父さん。。。酔ったんだね)
帰りの車の運転はボクに決まっている。
そういう決め事があるにもかかわらずこの親父、娘に酒を勧めるチョイ悪なところがある。そんなことには慣れっこなのでボクはおにぎりを頬張って手拍子だけしていた。なぜか歌いきれたお父さん!
「うわ~~~~~~っっ!きぃもちいいなぁ~!!おまえもなんか歌え!」
ええ~っ、と思いながらもやはり血は争えぬ( ´艸`)
ボクは振付まで覚えてしまっている
チョコレイト・ディスコ/Perfume
をやはりノリノリでやった!するとお父さんが
「酔ってるのか!?おまえ!!いかんなぁ!!!(^▽^)/」
とツッコんだがボクは
「飲酒運転、罰金100万円だよ!?そんなことするわけないじゃん!!」
と言ったが勧められた酒を口に含んで。。。まじゅい(´;ω;`)というような無法者親子だ。歌い終わって一息つきながら卵焼きを頬張った。。。甘くておいしい。
このへんで宴もたけなわという感じになった。だいぶ太陽が傾いていた。あとはつるべ落としかな、と思いボクは言った。
「お父さん!もう帰ろ?」
するとお父さんはべらんめぇ口調でこういった。。。
「あと一曲歌ってくれたら気持ちよく帰ってやらぁ(^▽^)/」
仕方ないと思った。しかしさっきの曲では満足すまいと思い、世代を古くして
ルージュの伝言/松任谷由実
を歌った、が?
「もっと本気で歌えぃ(^▽^)/」
ボクは声を張り上げて!
「叱ってもらうわマイダァリィィン♬。。。」
と酔ってもいないのに赤面しながら歌った。助かることは平日の昼間はいくらシーズンとはいえ人がいないことだった。しかし犬の散歩の20代後半くらいのおねぇさんは笑いをこらえるように顔を覆いながらチラチラこっちを見ていた。
さて!
よたよたしてるお父さんに肩を貸しながら車へ。
助手席じゃなく後部座席になだれ込むように乗るお父さん。ボクは運転席で、
(運転。。。気をつけなきゃ)
と思っていたがお父さんはイビキをグゥスカたれながら爆睡している。ん?今日はお父さん、とても喜んでたのか?とも思ったが慣れない運転で気をまわしている暇はなかった。やがて家に着いてから出てきたお母さんが後部座席のお父さんを見て
「あららぁ!潰れてるじゃん!!」
と言ったがボクのほうを見て、ありがとう、と言わんばかりにニコリとしていた。妻子二人に家に担ぎ込まれるお父さん。その時うわ言のような寝言がこうだ。
「かわいいのはみんなだよぉ!?ミーちゃんもクーちゃんもさっちゃんもおいで~♥」
。。。キャバかよ。娘と二人で花見に行っても!キャバかよ!!ボクはげんなりした。でも男親のそういうところが。。。(ΦωΦ)フフフ…と思えるぐらいには成長したと思った。
18歳
人生の終わりと始まりのとある家族の卒業式の話でした。
あ~。。。フィクションですので悪しからず。
先日はプレゼントをありがとうございました!
お礼に伺うのが遅くなってしまってすみません・・・!
緑ってあまり自分では買うことがないので新鮮でした
まだコーデが思いつかないので、コーデできたらまたお披露目に伺いますね♪
3月も今日で終わりですが、来月もよろしくお願いします^^