お白州
- カテゴリ：勉強
- 2015/04/13 20:20:02
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では、次のもの前へ！
記録人がそう叫ぶと
ふたりの女がひとりの子を連れてやってきた。
「訴状を読み上げろ」
「こちら右側におりますのは、お伝
左側におりますのが おヨネと申します
間におります子は魚沼さん
どちらも互いに「自分こそこの子の本当の母親です」
といって聞かない。そこで大岡様にどちらが本当の母親か
決めていただきたいとのことです」
「なるほど、あいわかった」
大岡様は大きく頷くと、右側の女へ顔を向けた。
「ではまずお伝 その方の言い分を申してみよ」
「はいお奉行様 だれが見たってわかりそうなものでしょ？
ほら毛並みですよ
この絹みたいな艶やかな白い毛並み
この子とそっくりでしょ？
どこぞの薄汚れた灰色が母親だなんて笑っちまいますよ」
お伝の申し開きが終わるより先に、おヨネが噛み付いた。
「白い毛並みの女なんぞは、この街にはごまんといるんだよ！
それを証拠だなんて笑わせんじゃないよ！」
「なんだって」
「二人ともよさないか、お奉行の前だぞ！」
記録係にたしなめられると双方ともに、一時冷静さを取り戻した。
大岡様は大きく頷くと、今度は左側の女へ顔を向けた。
「お伝の言い分、あいわかった。 では次におヨネ申してみよ」
「はい あたしが言いたいのはその子の名前のことです。
あたしの名前おヨネのヨネは米と書きます。
米五郎左ってのが本名でね。
聞けば、その子は捨てられたとき籠の中に、
「この子の名前は 魚沼さんです。」
って書かれた紙が一緒に入ってたっていうじゃないですか？
名は体を現す。魚沼といえば米所
この名前のつながりこそが、親子の証明に他ならないと思いませんか？」
おヨネの言い分が終わると、待ってましたとばかりお伝が噛み付いた。
「米だか亀だかわかんないけど、ひどいこじつけだねぇ」
「なにを？」
「やるか？」
「まてまて、お白州だぞここは！」
再度記録係に止められ、二人は互いにぷいとそっぽを向いた。
大岡様は、すこし考えてこう言った。
「子の腕を持て。お前は右じゃ。そちは左を持つがいい。
それから力いっぱい引き合って勝ったほうを実母とする」
そのとき、２人の女にはＴＶで見たシーンが鮮明に甦った。
（はは～ん これは、思い切りひっぱって、子供が痛がって泣いたら手を放した方が
本当の母親ってパターンのやつや！
それで
「本当の母親なら子を思うものである。
痛がって泣いているものをなおも引く者がなぜ母親であろうか」
とかいっちゃうんやろ？ わかるで！）
お伝とおヨネは、魚沼さんの手をひっぱり、彼女が痛がった所で同時に手を離した。
「えーーっと・・・ これは・・・」
記録係が戸惑っていると
大岡様が声を上げた。
「裁きを申し渡す！」
「はい！」
「お伝、おヨネ 共に母親にあらず！」
「え？ どうしてでございますか？」
お伝とおヨネは奉行の裁きに納得できず理由を尋ねた。
「それはのう・・・」
大岡様は、ゆっくりと口を開いた。
「お前アルパカだし、お前は犬じゃん
この子どうみても兎だもん どっちの子でもないだろ」
呆気にとられている３人をよそに
記録係は大岡様に尋ねた。
「お奉行、何ゆえに手をひっぱらせたのですか？」
大岡様はそれには答えずにお白州に背を向けた。
「本日のお白州はここまで！」
タンタンタンタタン♪
キャスト
お伝：デンスケ
おヨネ：米五郎左
魚沼さん：魚沼さん
大岡忠相：恭介
脚本：恭介
企画：恭介
その他全部：恭介
お部屋はけっこう適当に作ったのですｗ
桜はたくさんあったのでふんだんに使ってみました！
リアの桜はあっという間に散ってしまいますが
ここのは散らないのがいいですね。
オチは結構気に入ってます！
部屋は急造なのでいろいろ詰めは甘い上に
記憶の中のお白州なので、こんなのだっけ？
というアバウトさんがあちらこちらにｗ
同士が！僕も子供の頃は祖父母と一緒だったので
時代劇＞ＮＨＫニュースの流れか
時代劇＞相撲＞ＮＨＫニュースの流れでしたね～
昔は結構時代劇の再放送やってたんですけどね
コメントありがとうございます。
楽しんでいただきありがとうございました。
写真はペットが全員しゃがんだ場面を撮ったのですが
下すぎて切れちゃってますねｗ
楽しんでいただけたようで何よりです
お奉行様のアバのときに思いついてつくってみたら
そのあと物語が浮かんだので書いてみましたｗ
捻りは気に入ってますよ！
楽しく読ませていただきましたぁ。
お話も去ることながら、相変わらず素敵なお部屋を造りますねぇ。
塀の外に見える、桜がなんとも言えませんのぉ。
面白いオチでした＾＾
お部屋も上手く出来てますね(*^_^*)
ペットちゃんたちが大活躍ですね♪
懐かしい光景だわ～～～～
お母さんはアルパカでも犬でもいいよ、あったかそうじゃん。
楽しませてもらいましたよ＾＾
でも～
恭介さん以外はあまり写ってませんね＾＾；
どんな どんでん返し？落ち？を 持ってくるかな？恭介さんは・・・(-_-;)
と 思いながら読ませてもらいましたｗ
読んでる途中に、ん？え？て場面がちょいちょい出てきたけど
なるほどぉ！そうきましたかぁｗ
それにしても！
この為に お部屋を お白洲風にしたんですか？
もしそうなら、素晴らしい！！パチパチ!(^^)!
気合が入っておりますな＾＾