Nicotto Town



ここならこっそり書ける(笑)


覚え書きにでもしておこう。

仮面ライダーBLACK 日食 を20年経って加筆。ああ 懐かしい。

 太陽は刻々と薄く欠け、あたりは迫り来る闇にざわめいて風が流れ始めた。
 自分の向かう先ーーー
 そこにいるのは信彦ではない。
 分かっている。
 光太郎は空を見上げた。黒く食いつぶされる太陽。それが最後の輝きを悲鳴のようにひときわ強く放って、あたりは一瞬のうちに夜へ転じた。
「っ・・・」
 闇の訪れとともに腹部のキングストーンがうずく。信彦の墓であった場所では緑の電光がひらめき、人のシルエットを浮かび上がらせた。きらめくような白銀、緑の目…… だがそれは電光をまとった一瞬だけで、光太郎が対峙した時にはそれは、弔った時の姿のままの青年の形をしていた。
 なぜ、その姿でーーー
 光太郎は目を伏せた。いやが上にも過去の、平穏だった日々の思い出がよぎる。
 だが彼は心に決めてきていた。信彦とは呼ばない。世紀王ブラックサンとして喚ばれ、応じたのなら。
「シャドームーン…!」
 呼ばれた信彦は、その名で呼ばれたことに驚きをおぼえたように目をみはった。そして満足げに薄く笑う。
「決着をつけるぞ、ブラックサン」
 その口調は決して信彦ではなかった。それは分かっていたことーーー。光太郎は目を上げてその顏を見据えた。ヒトの目には分からないが、強化された光太郎の目には信彦に施された無数の手術痕がが見て取れた。四肢、首筋、眼球…何よりも頭蓋を割ったかのようにこめかみにはしる傷痕は、脳の改造までを施されたことを物語る、痛々しい傷跡だった。信彦が受けた苦痛を思うと、自然、光太郎の顔が曇る。
「この姿では戦いにくいか」
 あざけるように信彦が言う。
「ああ オレが有利すぎる」
 光太郎は戦う気でいた。もはや過去とは決別するだけの時間が経った。幾度もの対決でも、二人がもうもとの関係に戻れないことは明らかだ。
「有利だと?安心しろ!敗ける気はない」
「変身っ!」
 光太郎の皮膚がこわばり、黒く甲殻化する。
 しかし信彦は、自らの意志で変身をすることが出来なかった。そもそも、世紀王たちはひとの姿に戻る機会などないのが本来であって、光太郎が変身をして初めて世紀王の形をとるというのは単に彼の不完全さの現れだった。手術を途中で逃れたために世紀王の姿のままでいることができないのである。
 逆に、完全に変異をとげて生まれたシャドームーンは、皮肉にも、ひとの姿にもどってしまった自分をまた変身させるための術を知らないのだった。
 だがそれでも。
「おおおっ!」
 ブラックの拳が


なんかずいぶん話し変わってくようだ(汗)




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