Nicotto Town


☆ ドリーム・スター ☆


愛犬との思い出


毎年、夏の終りになると思う
私が中学の時、ひとりっ子で兄妹のいない私に
母親が誕生日にプレゼントしてくれたのが柴犬

その柴犬は動物好きの私が駅近に買物を母親と
行くと必ず立寄るペットショップにいた
当時、柴犬は人気が無くて子犬だったのが
通う度に成長していて売れずいたのだ

毎週に訪れる私を覚えて甘える柴犬
売れ残りセールになり成長していて値段が下がり私は、こんなに可愛いのに飼ってみたいと
誰も思わないのだろうか?当時、公団の団地に
住んでいたので犬は飼えず悔しい思いでいた

クリスマスが近づき私の誕生日も近くなる頃
いつものようにペットショップに行くと柴犬の
ゲージに売却済の札が有り私は柴犬に飼い主が
決まり良かったと思うのと、もう会えないと
思う複雑な気持ちで柴犬を見ていたら
ペットショップの店主が購入した人は柴犬を
大切にしてくれる人だよ俺が自信を持って言えるから大丈夫だよ!とにこやかに言っていた。

誕生日の日に学校が終わり帰宅すると
いきなり玄関に走って来た!柴犬
私は驚きと嬉しさで柴犬を抱き寄せ泣いた
飼ってもいいの?本当にいいの?
団地だから駄目なんでしょ?
母は言った、どうしてもペットショップの店主に私に飼って欲しいと頼まれたそうだ
私が通うようになってから柴犬は私を覚えて
私だけにしか反応しない仕草や動作を見ていて
もう、この男の子しか飼い主はいない
そう思い、無料であげようと決めていたと
母は無料とは、とんでもないと支払い購入して
私に内緒で誕生日の日に連れ帰ってきたと言う

その柴犬はメスで華子と名付けた
ちゃんとした血統書付きで華姫とあったから
華子、ハナコと呼び、その晩から私とハナコの
生活が始まった

兄妹のいない私には妹のハナコとは寝るのも
ご飯を食べるのも散歩をするのも遊ぶ時も
いっも一緒でした、私が歌えば変な鳴き声で
歌う、私が母親に叱られていると母親に吠えて
私をかばうようにして私がつまらなく落ち込んだり泣いていれば、そっと側で涙を舐めてくれる優しい犬でした。
学校の給食のパンの残りを持ち帰り渡すと
犬小屋の隅に鼻で押し隠していて
数日後に私が学校から帰宅すると耳を寝かせた
状態で犬小屋から、そっと乾燥してボロボロの
パンを咥えて私の前に持って来て見せる
なんだ、食べてないのか?大事そうに優しく
咥えて再び犬小屋に戻って鼻で隅に隠そうとして砕けてパン粉のようになって
不満そうな鳴き声を出していました。

高校生になり私にガールフレンドが出来て
家に連れて来るとハナコは普通にしていても
彼女が帰ってから私に冷たい態度で私の見て
いない隙に私の服にオシッコをかけてみたり
ヤキモチをするような不思議な犬でした

私が大好きな釣りにも一緒に行ったり
お風呂も時々入った時も
高校生になって反抗期でグレ始めていて
ハナコに八つ当たりをしてしまった事もあり
でもハナコは、そんな私をいつでも許してくれ
甘えていてくれました。

高校を卒業し専門学校へ通うようになり
私は家を出てひとり暮らしを始めて
たまに自宅へ戻る度には、なんとも言えぬ鳴き声で尾っぽが切れて飛んで行ってしまうくらい
嬉しそうな表現を見せていました。

そんなハナコは犬の寿命は長くて14年くらい
もう、おばあちゃん犬で白内障になりかけ
少しボケも始まって歩くのもゆっくりに

私が就職して仕事で忙しい中
父親から、もうハナコは長くないと電話が有り
車で急いで自宅へ行くと

ハナコは寝ていました
私がハナコと呼ぶと目を開けて立ち上がろうと
するので私は抱いてあげると舌を出して
喉が乾いて水が飲みたいような仕草だったので
みずを私の指でハナコの口へ
ゆっくりとでも舌でしっかりと舐めて
その後、息をとりました。

私はハナコを抱きしめながら大泣きしました
ハナコとの10年以上の思い出が溢れて
抱いているハナコが徐々に冷たく硬くなって
ごめんね。ハナコ
ありがとうね!ハナコ

その後、不思議な出来事が有りました
ハナコの命日が近くなると決まって夢に現れて
それは、寝ていると犬の匂いがしてきて
ハナコの存在を感じるのでした。

きっと犬好きで私が勝手に妄想してしまうのだ
ろうと思っていましたけれど

ある時、知らないお宅の庭に柴犬を見かけ
なんとなく目でアイコンタクトして
心の中でハナコと呼びかけてみると
その柴犬が私の方に近寄り
私がハナコを飼っていた時に
ハナコは何でもお手をすれば許されると思うのか?勝手に大げさにお手をしてくる犬でしたが
その柴犬が私にお手をしてきたのでした

まさか!お前はハナコなの?
私が柴犬に声を出している話し声に飼い主が
気が付き家から出てきて
あら!珍しいうちのワンちゃんすぐ吠えるのに
お兄さん、好かれたみたいね!
この子、メス犬だから(笑)
何で?お手してるの?
不思議だわね?

不思議な体験でした
でもその後数ヶ月後にその柴犬を見に行くと
全然、寄り付きもせずに無視していました(笑)

夏の終りになると思い出が蘇るようで
柴犬のメスのハナコ、華子
走っている嬉しそうな顔が浮かんできます
皆さんも愛犬との素敵な時間を大切に
過ごして下さいね!
ちゃんと愛情も気持ちだって伝わります
ワンちゃんにも感情があります!





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