Nicotto Town


グイ・ネクストの日記帳


王の資格


 星の船から赤い光線が放たれる。街一つを破壊した破壊光線だ。

「しっかり掴まってろよ!主舵いっぱいぃいいい」と、ギルバードは叫ぶ。

間近で見ると美しくさえ見える。その赤い光線を螺旋を描くように空気の流れに逆らわず避けた。

とても初めてとは思えない。

「学者をやる前は船乗りだったわけじゃないが、「エーテル」のおかげだな。イメージした通りに動いてくれた。はっはー。動いてくれなかったら、どうしようかって思ってたところだ」
と、ギルバードは高笑いしているが、聞くんじゃなかったと、ボクは思った。

スコットも顔を青ざめている。

ニナはボクの服の裾を握ってきた。

「怖かった…」と、ニナも涙目だ。

そんなボクたちの気持ちはお構いなしに、
「おい、上空につけたぞ」と、ギルバードは言ってくる。


覚悟を決めなくては……。

甲板にはスコット、ニナがボクの後ろにいる。

ボクは振り向き、決意を口にした。

「ボクはこれから殺人を犯す……合図があるまで待っていてくれるか」

「リルル、任せたぜ」と、スコットは肩を叩いてくる。

「…一人でいいの?」と、ニナは聞いてくる。

「ああ。合図は閃光弾を打ち上げる……ニナ、スコット。」

「何だよ?」

「どうしたの?」

「ボクを見捨てないでくれ」

「あっ当たり前だろ!」と、スコットは抱き締めてくれた。

 その後ろに、ニナが歩み寄ってくる。

「ルゥ…」エメラルドの瞳に涙が溜まる。スコットはそそくさと、離れてくれる。


風に金の髪をたなびかせながら、ニナはボクの頬に口づけをした。

「あなたは私がを守るから……安心して、ルゥ」

 ボクは自分の目からあふれたモノを拭き取り、甲板を蹴って、飛び降りた。

 ニナも飛び降りてくる。

 ボクたちはただ落下して行く。「エーテル」のネックレスの力を借りて、軌道修正をしながら星の船へ向けて落ちて行く。

 ボクは殺人者に戻る。

 ニナの声が聞こえる。

 「ううん、あなただけに戦いはさせないわ。」

 ニナは落下スピードを上げて、ボクの手をつかんできた。

 ボクはただつかみ返した。 

 
 星の船の甲板へ数十メートルのところで精霊力が弱まるのを感じる。

 エーテルのネックレスに頼れるのはここまでだ。 

 このまま落ちれば骨折は免れないどころか、即死だ。

 だがボクとニナは互いにほほ笑み合って、特にあせるということも無く、そのまま落下するのに身を任せた。

 二人の黒騎士が落下地点を教えてくれる。腰から剣を抜き放ち、ボクたちを串刺しにするつもりのようだ。

 ニナは言霊を唱え出した。ヴァルキュリアスに伝わる言葉だろうか……聞き取れない。

 耳では聞き取れないが……胸の中へ。

 心に直接響いてきた!

 まるで心地良い音色のように。

 『われ、唯一の所持者なり』

 『そなたらの罪、すなわち我が物なり』

 『われ、そなたらの罪を解き明かす者なり』

 『われを何と呼ぶ?王の中の王。神の中の神。魔王の中の魔王』

 『すなわち、真の主(あるじ)なり』

 『我は汝。汝は我。然らば、真の主として命ずる』

 『汝は我を助けよ…我は汝を助ける』

 

 胸に響く、その言葉が終わると、ボクとニナの身体が金色に輝き出した。

 

アバター
2012/04/01 23:35
眠れなくて島に来たよ

一気に読んじゃった。
アバター
2012/04/01 19:27
これは、リリルさんの前世の記憶?
アバター
2012/04/01 04:51
 玉の資格って読み間違えたっ(´-ω-`; )ゞ



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