Nicotto Town


グイ・ネクストの日記帳


王の資格2



 胸に響く、その言葉が終わると、ボクとニナの身体が金色に輝き出した。

 殺意を放っていた黒騎士から殺意は消え、何故か憑き物が落ちたような顔をしている。

 着地点にいた黒騎士二人は、何かやることを思い出したかのように、お互いの指先を剣先で傷つけ、何やらわからない文字を床に書き出した。床が青白く光り出す。弱まっていたはずの精霊力が突如戻る。

 着地点にいた黒騎士の二人は、自ら剣をおさめ、その場を離れ、跪いてから頭を下げた。さらに周囲にいた黒騎士たちもそれに習って行く。

 ボクたちは星の船の甲板へ「ゆっくり」と降り立った。

 黒騎士たちは交互に顔を見合わせ、話し合っている。

「王が舞い降りられた……」

 黒騎士たちは跪き、頭を下げた。

 星の船の甲板は静寂に包まれる。

 そんな静寂の中、どたどたと、走ってくる騒がしい音が聞こえてくる。

「何をしている!」と、懐かしい声を聞く。

ボクはゆっくりと、その声の方を振り向いた。

ヨシュアだ。ボクの元領主。

 黒い仮面を被ったヨシュアがいる。黒紫の禍々しいオーラを身に纏い、漆黒のローブを来た「魔王」と呼ばれているはずのヨシュアが。

 黒い仮面に操られているヨシュア…。

 今、外してあげるよ。

 そう、思い手を伸ばしてみた。

 閉じていた手を開き、ヨシュアに向かってかかげてみた。

 ヨシュアもわからない言葉を唱え、魔力で攻撃をしてくる。

 黒紫の魔力の攻撃は、ボクの手に吸収され、さらにヨシュアの魔力を吸い続ける。

 ヨシュアが突然苦しみ出す。

「やめろぉーーーーー。力が、われの力が奪われていく。こんな馬鹿な。われは魔の頂点に立ったはず。何故そのわれの力が奪われる!」

 ヨシュアは空間転移の魔方陣を描き、転移した。

 ボクたちはますます魔力が…いや、精霊力が…???

 何だ???この力は???

 何と呼べばいいんだ。

 無限にあふれ出るこのエネルギーは???

 ニナの視線を感じてボクはニナを見た。

 「愛と呼べばいいのよ」と、ニナは言う。

 愛か。あたたかい。

 「私とあなたが愛に目覚めたから偽りの王は逃げるしかないわよね」

 「……」何故か複雑な気分だった。

 ヨシュアを助けるために戦ってきた。そのヨシュアに逃げられた。

 「偽りの王…」

 「ルゥ…混乱しているのね」

 「うん。混乱している…。……王とは何だろう?」

 「王とは国において、国の未来を任せることのできる人よ」

 「恐怖と魔力だけで支配してきたヨシュアはそうではないと」
 
 「尊敬されてないでしょ」

 「ああ、わかる…」

 「ルゥ…あなたには「やさしさ」がある。王は「やさしさ」を持つ人なのよ」

 「そうだね…ニナのお父さんはそうだった。ボクらを生かすために自らの命を捧げてくれた。ありがたかった」

 「ルゥ」と、ニナは抱きついてきた。

 ボクはニナを受け止め、空を見上げた。

 スコットが手を振っている。

 ギルバードは笑っている。

 南西の島にある地下神殿に行く前に奇跡の町「ガブリエル」に戻ることにした。

 そう、胸の中で決意した。

 今は…そんなことよりもニナの柔らかさを肌で感じていたかった。


アバター
2012/04/01 23:38
すごく素敵だね

優しさと愛って大事だって思わせてくれました(*^。^*)

この話読んだらぐっすり寝れそうですzz
アバター
2012/04/01 19:58
なんかすごく感動しましたw

やっぱ最後は愛しかないのかなと」☆

愛でこの世を離れたら幸せなのかなと。今日暗いテレビをみて落ち込んでました。

リリルさんの小説に救われましたww

ありがとうww
アバター
2012/04/01 04:55
 ホンマ久しぶりのじゃったねぇ♬

 『愛』はあったかいんよねっヽ(*^ー^)人(^ー^*)ノ

 いよいよクライマックスかぁ…

 次を楽しみにしとくねっ(≧∇≦)/

 
アバター
2012/03/31 23:25
約1ヶ月ぶりの更新となります。

この小説もいよいよクライマックス。

ちゃんと終わらせることができるかなぁって。

思っています。

お読みいただきありがとうございました。

あい



月別アーカイブ

2024

2023

2022

2021

2020

2019

2018

2017

2016

2015

2014

2013

2012

2011

2010


Copyright © 2024 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.