ニュクスは語る
- カテゴリ：小説/詩
- 2013/10/29 00:10:05
わたしは語る。
深淵なる暗闇の淵で。
わたしの調べを聴きに来たかや
わたしはニュクス。
そなたの魂を震え上がらせ、食する者なり。
わたしの前に魂を差し出す覚悟はあるかや。
ドクロの仮面を被りて、わたしの前に膝まづき、わたしの足にキスするがいい。
そなたの苦痛さえも、すべて食してしんぜよう。
わたしはニュクス。
そなたに絶対なる無を約束するなり。
わたしの調べは希望。
絶望にあらず。
終わりにあらず。
「すべて」なり。
永遠の終わりなり。
それ、すなわち、すべてなり。
さあ、わたしの前に魂を差し出す覚悟は出来たかや。
わたしはニュクス。
そなたが望むなら「冥府の花」にしてやろう。
摘み取り、そなたを食してやろう
わたしはニュクス。
そなたの寿命を知る者なり。
デスサイズを振り下ろし、そなたに至高なる幸福を与えん。
ふふふ、至高・・・。そんな言葉で言い表せる気持ちよさでは無い。
絶対の幸福であるぞ
さあ、魂を差し出せ。
生きているうちに「魂の卒業」をせよ。
さあ、魂を差し出せ。
わたしが食してやる。
わたしがそなたの道を絶望から希望に変えてやろう。
わたしはニュクス。
そなたの「すべて」を知る者なり
そなたの寿命さえも操る者なり。
因果の理さえも・・・変える者なり
さあ、わたしに魂を差し出せ。
わたしが食してやろう。
そなたの魂は「傷ついている」
それを癒してやる。
さあ、魂を差し出せ。
わたしが治し方を教えてやる。
わたしはニュクス。
夜の女神にして、王の中の王。
闇の支配者にして、神の代理。
「すべて」を包む者なり。
わたしはニュクス。
そなたを抱きしめる事を心より喜びとする。
さあ、魂を差し出せ。
ふふふ
