2012.11.17.雨の道
- カテゴリ: 日記
- 2012/11/18 07:43:30
辺り一面薄墨色の
秋の野原を駆け抜けて
見えざる大きな刷毛払い
しとしとざあざあ塗りたくる
木も草も土も
アスファルトさえも
皆一つに纏まって
過ぎ行く季節を歩ますように
流れる飛沫に洗われ清まる
辺り一面薄墨色の
秋の野原を駆け抜けて
見えざる大きな刷毛払い
しとしとざあざあ塗りたくる
木も草も土も
アスファルトさえも
皆一つに纏まって
過ぎ行く季節を歩ますように
流れる飛沫に洗われ清まる
薄曇りの空から
冷たいものが降りてきた
頬に触れた感じは
雪のようだったけれど
風に舞うそれは
冷たい雨
遥か上空では
もう氷の粒になって
雪の姿で舞い降りる日を
夢見て流れているのでしょう
一歩ずつ近付く冬の気配
...
慌ただしく出掛ける
いつもの朝
ピンと張った空気が
頬を撫でて目覚めを誘う
ふわりと舞ったのは
白い吐息
「ああいつの間に」
急いた心が鎮まって
季節へと
思いを巡らす
電線の
隙間を抜けて震わせて
ひゅうひゅうビュウビュウ
賑わせる
頬を洗って
髪靡かせて
眠った瞼を
抉じ開ける
冷たい風の
吹く日には
身震いしつつも
頭が冴える
色合いを
季節に染めて
風に舞い
雨のように
はらはらと
葉を降らせれば
その先に
淡く空を抱く