Nicotto Town



自作小説倶楽部4月投稿

『世界はウソで回っている』前編
最初の日の夜
神隠しに遭った兄貴が20年ぶりに帰って来た。
「まだお前がいるとは思わなかった。空き家で野宿よりずっとましか」
「一度外で就職したけど、戻って来たんだ」
僕の言葉を聞く素振りも無く兄貴は台所にあった焼酎をぐひぐひ飲み干し、梅酒にまで手を出すと着替えもせず...

>> 続きを読む


3月期未投稿小説

3/31のこと ニコットの小説サークルの締切 ネタは考えたものの 書いているうちに長くなり、しかも最初ハートフルな話のような気がしたのにいつの間にかダークなイメージが。。
あーもう少し早く書き始めるんだった。いっそ半分切って オチを取ってつけるか。。と悩んでいるうちに呑んだ酒が効いて寝てしまい気がつ...

>> 続きを読む


自作小説倶楽部 2月期小題

食べる女

彼女の名前は、そう、ノリコって言いました。カオリのこと?いいえ。ノリコのことから話さなきゃあ。すべてノリコのせいなんです。漢字でどう書くか?苗字?知りません。聞いたかな?でも覚えてないです。平凡な名前でしょう。彼女の外見も地味な女でしたよ。でもね。恐ろしく強欲な女でした。
最初に会ったの...

>> 続きを読む


自作小説倶楽部 1月お題

『永遠の少女』

着替えが終わるとヤエは障子を開け、トヨを椅子に座らせた。
眩しい光が少し肌に痛かったが、暖かな風が心地よくトヨの髪を撫でた。しばらくトヨが風を楽しんでいると、どこからか小さな花びらが一枚、トヨの足元に落ちて来た。
(あの花が咲いたんだわ)
トヨは畳の上を転がってゆく花びら...

>> 続きを読む


自作小説倶楽部 12月期小題

『惑星の夢』

「助かりました。遠くからキラキラと人工の光が見えたので降りて来たのに何も見つからないし、行けども行けども岩と砂しかなくて途方にくれていたんです」
旅人は焚き火の光に目を細めて言った。炎は少し熱すぎたが砂漠の中の小さな光 は彼の心を昂揚させた。
「昔はもっともっと明るかったよ」...

>> 続きを読む





月別アーカイブ

2024

2023

2022

2021

2020

2019

2018

2017

2016

2015

2014

2013

2012

2011

2010

2009


Copyright © 2024 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.