2012.10.11.しとしとカラリ
- カテゴリ: 日記
- 2012/10/12 05:52:12
空の向こうが重たく見えて
持って出掛けた傘の町
やっぱり後から降って来て
しっとりひんやり歩いてく
足音次第に遠退いて
いつしか軽い手元に閉じる
ふんわり漂う風の気配は
さらりと光を受けていた
空の向こうが重たく見えて
持って出掛けた傘の町
やっぱり後から降って来て
しっとりひんやり歩いてく
足音次第に遠退いて
いつしか軽い手元に閉じる
ふんわり漂う風の気配は
さらりと光を受けていた
橙に似た
日の照らす
目覚めの欠伸
人だかり
ざわめきよりも
朧気に
始まり告げる
ゆらゆらと
次第にしゃんと
襟元正し
行き交う中に
歩みだす
落ち葉を掃けば
舞い上がる
いつしか乾いた
風に乗り
木立の残した
どんぐりを
さらさら磨いて
転がしながら
もうもう一時
立ち上がり
空の向こうへ
走ってく
真昼が傾けば
瞬く間に暮れて
長さを増した
夜に包まれる
不意に訪れた
冷たい気配
目覚めればそこに
晩秋が待っている
色合いは早朝の
東の明かりに似て
時はゆっくりと
帳へと向かう
澄み渡る青は
徐々に沈み行く
残り火を包み込み
いつしか星を呼び込む