にょろにょろ
- カテゴリ:ペット/動物
- 2010/05/17 22:45:01
十年以上も前のことです。
当時の職場の近くで知り合った野良猫が、わたしを気にいってくれまして、通りがかると擦り寄って来て甘えてくれるので、私はすっかりその子にメロメロになり、毎日ご飯をあげるようになりました。その子は大人になってから捨てられたので、ゴミを漁ることを知らないのでした。しかし、甘えてゴハンにありつくことが成功したのに自身を得たこの猫は、今度葉手当たりしだい通行人に擦り寄っていくという、大胆な野良猫になっていきました。
これはじつに危険なんです。世の中にはこうして近よってきた猫をいきなり蹴飛ばしてみたり、捕まえて猫の全身にセメダインでビニールをくっつける、なんてことをするのもいます。
とにかく心配で、毎日この子がいる路地へ足をはこびました。そこは吉祥寺という街で、ここは大通りから枝葉のように細い路地がたくさんあって、その細い路地には小体なお店がひしめきあい、朝方まで経営している飲食店も珍しくありません。
そんなバーや飲み屋さんが並ぶ通りに、いつものように朝早くから会いに行ったある日。
私が来るのを待っていたかのように、スナックからママらしき人が血相変えて出できました。「ちょっとアンタ!その猫なんとかしてよね!」とえらい剣幕です。
私からゴハンをもらって味をしめたニャンコは、さらなるステップアップを目指したらしい。猫は大胆にもほかの客にまぎれてそのママのスナックに入店。
しかも何匹か雄猫を従えて、客のテーブルからテーブルをおもらいしてまわったらしい。
「今度やったら保健所につきだすわよ!」
のひとことに、このニャンコをうちの子にする決心をしたのでした。
しかし、さすが野良猫してただけあり、おうちにつれて帰って、ウンチを調べてみたら、ニョロニョロしたのがいっぱいでてきました。
知らない間にわたしは猫と一緒にこんなん飼ってたのかあ、とウンチのなかのニョロも可愛くなってしまった私。ウンチごとジャムの空き瓶にいれて飼うことにしました。
猫のお腹に寄生しているコ達は駆除さしてもらいましたが。
そしてほどなくして、ジャムのビンのニョロ達は、いつのまにか当時夫だった人にいつのまにか捨てられたらしい。(それから何年か後には私自身も捨てられております)
ニョロ、またいないかなあ、と思いつつ、今日も猫のウンチをチェックなのだ。
猫に対する愛情は只者ではないですな^^