私の王子様 20話
- カテゴリ:自作小説
- 2009/04/06 15:03:18
「帰ろうぜ・・・レナ」
タケルが言った
「えっ?うん」
レナはタケルのスクバを持った
「姫菜とゆうやお似合いだったねぇ」
「・・・あぁ」
「送っていくよ」
ゆうやが言う
「あたし迎えがくるわ」
「1人にしたくない」
「ごめんなさい・・・じゃあ頼んでもいいかしら?」
そのまま無言で2人は並んで歩いた
「あたしの部屋よっていかない?」
「いいって」
「迷惑かけちゃったし・・・お礼させて?」
「じゃあちょっとだけ」
「えぇ」
ゆうやは姫菜の部屋に上がった
「何日かしら・・・タケちゃんと付き合ったの」
「・・・」
「ごめんなさい。どうでもいい事よね。あたし何か飲み物持って来るわ」
姫菜が部屋を出てゆうやは姫菜の部屋をウロチョロした
「えっ・・・こいつ」
ゆうやの足が1枚の写真の前でとまった
「おまたせ」
姫菜が部屋に入った
「こいつ・・・お前か?」
「そうよ」
「俺の初恋の・・・」
「ハンカチを渡したのはあたし」
ゆうやの頭の中はうれしさと切なさでいっぱいで・・・
・・・俺が王子様でもない限りお姫様を好きになってはいけない
「そうか・・・ありがとな」
それだけしか言う事が出来なかった
「あたしもうれしいわ。覚えてるの・・・あなたの事」
姫菜が机に紅茶を置いていった
「ミルクでいいかしら?」
「おう」
「元気だったじゃない。サッカーしてて」
「何でしって・・・」
「憧れていたわ。自由なあなたに」
「うん」
「ずっと見てたから」
これ以上言う事なんてできない。
「ハンカチ・・・まだ持ってる」
「えっ?」
「大丈夫・・・俺はお前の友達だから」
ゆうやの切ない笑顔で心がボロボロになりそうで・・・
涙が溢れて・・・タケちゃんが好きで俊の事憎く思ってしまったんだ
初めて恋をして恋の痛みをしった赤く紅葉の染まる季節



























