Nicotto Town


姫的姫道❤姫life


☆初恋 11話☆




あのまま告白をOKしちゃった・・・



昼休み直樹はあたしのところへ来た。



「奈緒~一緒にお昼食べようぜ」



「あれー?奈緒ぉ?どういうことぉ?」


華音が聞いた。



「・・・いや、あのね」


「俺ら付き合ってますから」


裕也がその言葉に反応したようにこっちを見た。



「軽い女」


「えっ?」


振り向いた時には裕也は又、


机にうつ伏せになってた。



でも確かに今・・・裕也、


あたしに『軽い女』って言ったよね?



「華音、直樹と2人で食べてもいい?直樹と話したい事あるし」



「全然問題ないよぉ~、じゃああたしは裕也と食べるから」



「うん、ごめんね」



あたしは直樹と中庭に向かった。



ベンチに座って、お弁当を広げる。



「うわっうまそー」



直樹が言った。


直樹は売店のパン・・・みたい。



「直樹も作ってもらえばいいじゃん」



「いや、俺ん家共働きで忙しいからさ」



「そうなんだ・・・」


「暗い顔すんなって、今時そんなの当たり前だぜ?」



直樹が笑いながら言った。



「直樹・・・」


「何?」


「あたしの事好きなの?」



「好き、すげー好き」


「なんで?今まで接点なかったのに」



「いや、中学のときお前裕也と仲良かったじゃん?裕也がいっつもお前の事話してたんだよ。どんな奴なんだろうって気になっててさ。初めてお前と話したのいつか覚えてる?」



「いつだっけ?」


「体育祭の時だよ、お前保健室にいて。今先生いないからって俺の手当てしてくれたじゃん」



「あぁ・・・なんかあったね」



「俺、あん時からお前の事気になり始めて。何度か話すうちに好きになってた」



「そうなの?でもあたし・・・」



「わかってる」


「へっ?」


「俺の事好きじゃないだろ?」



あたしは何も言えなくて俯いた。



「いいよ、少しずつ俺の事好きになってくれればいい」



いい人だな・・・直樹。



好きにとかなれるのかなぁ、




「じゃあ、行くか。もうそろそろチャイムなるぜ?」


「うん、そーだね」


あたし達はベンチから立ち上がった。


「じゃ、又あとで」


「待って」


あたしは立ち去ろうとする直樹の手を掴んだ。



「明日、お弁当作ってくるから」



直樹は驚いた顔をしたけど、


笑顔であたしに


「楽しみにしてる」


と言って教室に戻った。




大丈夫・・・好きになれる。



そんな気がした。




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