パン大好きニャン~
- カテゴリ:グルメ
- 2012/04/12 21:05:35
ウチの先代のサビ様は、ウチの子になる前は吉祥寺の商店街で
野良猫生活をしておりまして、よくミスドの前でおもらいをしていたせいか
パンが大大大好きっ子でした。
菓子パンとか買って帰ってきて食べようものなら袋の音を聞きつけて
すっ飛んでくるし、美味しいものをちゃんと知っていてデパ地下なんかの
パンやケーキの時はもう全然テンションが違う。
おめめキラキラ。おねだり女子モード全開。
「アタシにも絶対くれるでしょ?早く、早く~~!!」
でも猫の体にあまり良くないことはわかっているので無視しようとすると
「アタシを無視するとはいい度胸ね、下僕の分際でちょこざいな!!」
とばかりに私の手からパンを叩き落とし、背中を突き飛ばし
般若のような恐ろしい顔で睨みつけて文句を言う。
(サビ様は顔のちょうど真ん中に黒いラインがはいっており、
その柄のせいで仮面ライダーみたいなお顔でした)
ケーキなんか、箱をテーブルに置いて台所で紅茶をいれて戻ってきたら
器用にケーキの箱を開けてなかのケーキにかぶりついていたという事も
何回かありましたです。
食パンなんかもミミの部分とか絶対食べませんでしたね。
「食パンは真ん中のフカフカした部分じゃなきゃイヤなの!
ミミは下僕のアンタがお食べ!」
顔は仮面ライダーでもまるでマリーアントワネットの生まれ変わりのような
高貴なプライドの高いお猫様でした。
鰹節とかニボシとか全く興味なかったし
猫缶もレンジで人肌程度に暖めてからお出ししないと食べてくれないし
ただでさえ偏食がすごいのに、晩年病気になってからは治療用フードしか
食べちゃダメなのでもう大変でした。
なのでサビ様が糖尿病と腎臓を患って、亡くなるまでの何年かは
家でパンとかケーキを全く食べることができませんでした。
どうしても食べたい時は外で食べたり、実家で食べたり・・・。
でないと、サビ様が怒ってしまって
「アンタがパンを一人で食べるつもりなら、アタクシ家出しますよ」
と脅迫するので、とても食べられません。
好物をひと口も食べられないなんて彼女がかわいそうですしね。
サビ様が天国に召されてからは家で普通にパンやケーキを
食べることができます。王子もまめ嬢もパンには全く興味がないので。
でもおうちでパンやケーキを食べるたび、サビ様と取り合うようにして
いつも大騒ぎして食べていたのをふと思い出して、
サビ様が元気だった頃がしみじみ懐かしくなったりします。
くるねこ大和さんのところのもんさんが亡くなったので
最近余計にサビ様のことが思い出されて仕方ありませんでした。
遅ればせながら、もんさんのご冥福を心からお祈りしております。