Nicotto Town



竹の花

むすんで ひらいて 手をうって
むすんで またひらいて 手をうって、

その手を……

「笑うだけが私の取り柄なんだよ」って
そう笑って誤魔化す君の姿
日向にみえたその無邪気な笑顔が
なんだか眩しくて、少し僕は目を逸した

つぎはぎだらけのその言葉で
一体何ができただろう?
塞ぎ込んでしまったその言葉で
一体何を歌えただろう?

強がりが苛む本当の意味を
誤魔化しても隠しきれない想いは隠せないよ
結んで開きあった手は開いた途端に散ってゆく
そんな単純なことに気付けなかった僕は……

迂闊な「コトバのあや」に暮れる足跡
花が咲けば、後は後は散るのみ
強がりばかりが意地を張って素直になれない
止めた足で振り返ってみれば
そこにはもう

聴いたことある似たようなその言葉で
一体誰が救えただろう?
喉を枯らしてしまったその言葉で
一体誰を変えれただろう?

強がりが苛む本当の意味を
誤魔化しても隠しきれない想いは隠せないよ
結んで開きあった手は開いた途端に散ってゆく
そんな単純なことに気付けなかった僕は……

竹の花 咲けば後は枯れていく
朝露に濡れた竹の蕾は泣いているようにみえた
まだ死にたくない まだ死にたくないよと
今更の話じゃないかと、皮肉に嗤った鴉は告げた
「結んでも開いてしまえば、それで終いさ。」

強がりが苛む本当の意味を
誤魔化しても隠しきれない想いは隠せないよ
結んで開きあった手は開いた途端に散ってゆく
そんな単純なことに気付けなかった僕は……

僕は…

むすんで ひらいて 手をうって
むすんで またひらいて 手をうった、

その手は……





Copyright © 2024 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.