青ガチャとねことクリスマス Ⅰ
- カテゴリ:ニコガチャ
- 2013/12/24 22:24:28
今日はうちの青ガチャくんを紹介したいと思います。
うちのガチャくんは大変気立ての良い子で
3匹の猫たちともとっても仲良しです。
ガチャくんは大嫌いなネズミから自分を守ってくれる猫達が大好きだし
猫たちも叩くとポーン!と景品を出してくれるガチャくんを
気前のいいいいやつだと好感を抱いてるようでした。
今日も私がクリスマスの買い物に出かけているあいだ
青ガチャくんと3匹の猫たちは仲良くお留守番していました。
今日はクリスマスイヴ。
お外は寒いけれどもお部屋の中は暖房がきいているし
日向はお日様のひかりでいっぱいなので
ガチャ君は窓辺でうとうとしていました。
すると そこへ小さなチェロたんがやってきました。
「ガチャくん、あそぼうよ」
チェロたんは小さなチョコレートのいろをしたおててで
ガチャくんをペチペチとたたきました。
ぶるぶるぶる・・・・・ぽーーーーーん!!
ガチャくんからタマが飛び出る瞬間がチェロたんは大好きです。
「もっともっと!!もっと出してよ、ガチャくん!!」
チェロたんはガチャくんをたたいたり
飛び出したタマを追いかけて走りまわったり大忙しです。
でも、ガチャくんはピタリと動かなくなってしまいました。
「ガチャくん、どうしたの?もっと ぽーん!ってやってよ!」
ガチャくんはうつむいてしまいました。
ガチャくんの中にはいま 運動会とクリスマスとお正月があるのですが
それぞれ一日10回という制限回数があるのです。
チェロたんがいくら可愛いおててでガチャくんを叩いても
ガチャくんにはなんびとたりともこの回数以上出してはいけない、
という厳しいガチャ一族の掟があり
これを破ればガチャ界から追放されるかもしれないのでした。
ガチャくんはどうすることもできず、唇をギュッとかみしめて
こころのなかで一生懸命チェロたんに謝りました。
でもそんなガチャくんの事情なんか知らないチェロたんは
ガチャくんに意地悪されたのだと思って
すっかりスネてしまいました。
「もうガチャくんなんかいいもん。
ぼくあっちでコピー機くんとあそぶよ。
コピー機くんはねえ、
ぼくが出してほしい紙の枚数をピピッって入力しただけで
何百枚でも欲しいだけ紙をガーッてだしてくれるんだから。
青ガチャくんなんかよりずっとつきあいがいいや」
チェロたんは呆れたように小さいおつむりをふりながら
むこうへ立ち去って行きました。
またガチャくんが日向でうとうとしていると
いつのまにかそばにまめさんが立っていました。
あれ、まめさんだ・・・・とガチャくんが眠い目をこすろうとした瞬間
ガチャくんの体は後ろに数メートルも飛ばされていました。
まめさんの強烈な必殺の一撃が
ガチャくんを体ごとフッとばしたのでした。
そして
ぶるぶるぶる・・・・・ぽーーーーん!!
しかしまめさんはタマをチラリと見やっただけで
ガチャくんがだしたタマを追わず
転がったガチャくんにすかさず走りよってきて
次々に必殺パンチを繰り出してくるのでした。
さんざんまめさんにフッとばされ
意識が朦朧としかけたガチャくんが
ノックアウト状態でゴロリと床に俯けに転がった時
グイ、と強い力で体を押され
ガチャくんは天を仰いだ形で寝た格好になりました。
ガチャくんは、自分を押さえつけている強い力を感じ
目をあけると
ガチャくんの体のうえにまめさんが前脚をかけて
半分ガチャくんにのしかかるような
まるで岩のうえで勝利の雄叫びをあげるライオンのような格好で
まめさんがジッとガチャくんを見下ろしていました。
まめさんの黒い毛並みはヒョウのようで
緑色のふたつの目はギラギラと怒りに燃えていました。
ガチャくんはふるえあがりました。
このまま殺されてしまうのかも・・・・と思ったとき
まめさんは鞭のようにしなる尾をピシリ!
と床に叩きつけ、真っ赤なくちをあけ、牙をむきました。
ああ、食べられちゃう!!
ガチャくんが恐怖で体を強ばらせていると
まめさんが吼えるようにいいました。
「はやく目玉をお出し!!」
め、目玉!!
ガチャ君はとっさに目玉をくりぬかれて食べられる苦痛を想像し
いまにも失禁しそうでした。
「ああ、違う違う!!」
まめさんがさらにイライラと叫びます。
「アンタのこの中に入ってる目玉を出せって言ってんのよ。
アンタねえ、私がいつからまわしてると思ってんの?
まだ運動会の目玉もよこさないってどういうことなのよ?!
運動会の時期なんてとっくに終ってるじゃない!!
チェロはもうコンプしたっていうじゃないか!!
わたしのほうがアンタとの付き合いは長いって言うのに
よくそう不義理なことができるねえ。
たった1個目玉の入ったタマを出してくれりゃいいだけなのに
このドケチ野郎!!」
青ガチャくんは開いていた目を再びギュっとつむって
唇をかみしめました。
まめさんはイカサマをして
目玉の入っているタマをよこせと言ってるけれども
ガチャ一族の厳しい掟ではイカサマ賭博は死罪、
もしくは軽くて島流しです。
なんびとたりとも袖の下で目玉を渡すことは
ガチャ一族ではかたく禁じられているのでした。
ガチャくんはどうすることもできず、唇をギュっとかみしめて
こころのなかで一生懸命まめさんに謝りました。
でもそんなガチャくんの事情など知らないまめさんは
ガチャくんに意地悪されたのだと思って
すっかり腹をたてていました。
「もうあんたみたいなケチと遊ぶのイヤになったわ。
そうだ、あっちで買いおきの猫砂の袋でも
ビリビリに破いてストレス発散といこう。」
まめさんはもう一度しっぽをバシン!
と大きく床に叩きつけ
蜂のようなしなやかな体をゆっくりと動かして
ゆうゆうとした足取りであちらの部屋に去っていきました。
Ⅱに続く