2月自作/「祈り『紆余曲折』 ３」
- カテゴリ：自作小説
- 2014/02/04 03:36:33
そして廊下に続く扉が開き……
｢ようやくへこたれた状態から立ち直ったみたいだな……」
苦笑染みながらも安堵の表情から扉を開けた巧人とその後ろから一蹴が立っていた｡
｢まぁね……っていつからそこにいたのよ！｣
｢えーっとお前がへこたれてしょぼくれて励まされてる時にはもういたかな､でももう迷いは無いみたいだから後はお前自身で頑張ってく……って｣
巧人がそう言い終わる前に夏生は巧人に飛びかかってエルボーをくらわしたのだった｡
｢あだっ!!｣
｢聞き耳立てたんだからこれでお愛顧(あいこ)よ､でも支えてくれてありがと｡これからは自分で頑張るからね！｣
そして自分の片腕を掴んでガッツポーズを取る｡
｢お前……旦那に嫌われた原因､そのプロレスに見立てた暴力も原因にあるんじゃないかな｣
げほげほと自分の喉を摩りながら､困惑気味にそう笑った｡
｢じゃあそんな処で話も纏まったみたいなんで帰りますね､じゃっいこうか｡紫衣奈｣
｢うん､皆さんお暇しました｡次訪れる際にはちゃんと『三人』で遊びに来ますね！｣
｢あ、まって！そういえば僕と紫衣奈ちゃん､LINE交換してないじゃない｡出会えた印に一緒に交換しておこうよー！｣
｢そうですね、忘れてました｡夏生さんもLINE交換しましょう！｣
｢えっと､LINEって？｣
不思議そうにLINEの事について頭上にクエスチョンマークを浮かべる夏生に､椛と紫衣奈が丁寧に教える様子が微笑ましくて巧人と一蹴は共に笑いあう｡
そうして区切りをつける様な出来事を巧人の幼馴染と嫁さんは､夏生自身に､そして巧人自身にも新たな決意を芽生えさせて帰っていった｡
巧人自身も少しはこれでハッキリと区切りがついて､この離婚騒動にもひとつ大きな進歩になったんじゃないかと思うそんな一日だった｡
どちらの彼女を選ぶのか…幼馴染が優勢かｗ
まず今回のお題は｢祈り｣と言う事でしたが､少し曲解した様な感じになってしまいました｡
｢『祈り』の要素が入ってない！｣と言われそうなのですが､
自分なりに今回のテーマ｢祈り｣を考えた結果それは『願い』と言う意味に捉えた上で､
自分自身の『意思』や『想い』に反映させてから今回のテーマにしました｡
そして文字数の都合上､どうしても超中途半端な場所で区切らざる得なかったので
物凄い盛り上がってる地点で場所を変更しています｡次回からはもう少し展開を考えて執筆していきます｡
すいませんでした｡
そして今回も新しいキャラクターが登場しました！
今回登場した一蹴と紫衣奈はとあるチャット掲示板から
自分とその知り合いが生み出したキャラクターです｡
彼らにも下の人物紹介の部分でも語られていますが
色々な困難を乗り越え､その後なんとか結ばれるという展開を過ごしているキャラクターです｡
彼らもこの話が完結に近づいてきた頃に小説にしてあげたいと思っています｡
次の展開からはもう少しまともに進めていきます｡
これからもどうぞよしなにお願いします｡
人物紹介
榛 巧人(はしばみ たくと)/25歳
長年付き合っていた恋人と死別していたが、
立ち直り現在は就職活動真っ最中
数年ぶりに再会した幼馴染の夏生とお隣さん
彼女の妹、椛と同居する生活が始まる。
稗田 夏生(ひえだ なつき)/29歳
巧人の幼馴染で姉貴分な性格
うまくいっていなかった旦那と最近死別したばかり
巧人の住所を調べ隣に引っ越してくる
松永 加奈(まつなが かな)/享年22歳
高校の時から付き合っていた巧人との彼女
数年前に亡くなりこの世を去っている
松永 椛(まつなが もみじ)/22歳
加奈の妹で、所謂「ボクっ娘」
周りの男性との交友関係に悩まされて
姉の彼氏の家に転がり込んだ←
成瀬恭介(なるせ きょうすけ)/30歳
夏生の元旦那､
取り敢えず巧人の第二印象では
｢浮気した情けない男｣
朝倉一蹴(あさくら いっしゅう)/25歳
巧人の昔からの旧友で学校で教師をしている
6歳下の当時教え子だった紫衣奈が卒教し去年結婚した
面倒見のいい優しい青年
朝倉 紫衣奈(あさくら しいな)/19歳
高校生の時､当時の担任だった一蹴にプロポーズをし付き合うことになる｡
そして様々な困難を乗り越え､去年紫衣奈の高校卒業と同時に結婚をした｡
4月に一蹴との間に授かった第一子を出産予定でいる｡
あらすじ
大学生の時に殺人事件で彼女を失った青年、榛巧人。
数年後、ある日を境に隣に幼馴染みが引越しにきて、
その２週間後には亡くなった彼女の妹が家に同棲しに来る始末。
職を探す巧人とその日々を翻弄させる、
二人の彼女と織り成す日常系ラブコメ展開中！！
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その他、感想などもコメントして頂けると、創作意欲に繋がりますので色々コメントして下さい。
宜しくお願い致します!!!