Nicotto Town


エミルの風姿花伝


親の顔が見たい 2017A24(19)

今は昔
あるところに
羊をたくさん所有している者がいた

これを語るために
この人の名を 仮に エイブラハムと
名付けたいところだけれども
本当は エミルだった

エミルは自分の羊の世話を
バラムとバラクに委ねた

エミルはバラムに言った
「私の羊を養いなさい」
「はい 仰せのとおりにいたします・・・
・・・しかし、主なる君の羊は多くて
全ての世話をすることはできません」
「それでは 多くいる羊のうち・・・
・・・全体の1/2を養いなさい」
「御意」

エミルはバラクに言った
「私の羊を養いなさい」
「はい 仰せのと折りにいたします・・・
・・・しかし、 主なる君の羊は多くて
全ての世話をすることはできません」
「それでは 多くいる羊のうち・・・
・・・全体の1/3を養いなさい」
「御意」

そこで エミルは ジェームスに問うた
「世話をされずに 飼われず 養われず
 迷い出た羊は どれだけあるのか?」
「暫く 様子を見なければわからない・・・
・・・どうしてかと言うと・・・」
「言うと?」
「どうしてかと言うと・・・
・・・バラクとバラムは仲が良いのか?
それとも 仲が悪いのか?
また どのような心をそれぞれ持っているのかを
私は 知りません」

そこで エミルは
ジェームズの親であるアイザックに会った
「私は ジェームズの親御さんに会いたかった」
「それは 光栄なことです」
「そこで 見てもらいたいモノがある」
「重ねて 光栄なことです」
「いやいや そういうことではなく・・・
・・・ジェームズのこの答えじゃ」
「・・・ 迷い出た羊はどれだけだなんて・・・
・・・バラムもバラクも
 主なる君であるエミル様の大切な羊ならば
一匹も迷い出させることはありません」

そこで エミルは
アイザックの親であるエイブラハムに会った
「私は アイザックの親御さんに会いたかった」
「それは 光栄なことです」
「そこで 見てもらいたいモノがある」
「重ねて 光栄なことです」
「いやいや そういうことではなく・・・
・・・アイザックのこの答えを見よ」


エイブラハムは答えた
「あ 私が エイブラハムだったのですか?」

「わたしは・・・
・・・ジェームズの親の顔
・・・アイザックの親の顔 が見たかったのだ」
「恐縮です」
「エイブラハムよ お前の親にも会いたいぞ」

「主よ 畏れながらに申し上げます」
「遠慮せずに 言ってみよ」
「私エイブラハムの親とは・・・」
「速やかに 言ってみよ」

「私に 全てのモノの理を教えてくださいました・・・」
・・・古から受け継がれる命を決して損なわれない・・・
・・・全ての人の罪を負って 悲しみの道を歩まれている・・・」

「主なる君 私の親である エミルです」

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2017/09/16 08:06
おおお、なんか楽しい!



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