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『霊性を高める少食法』 森美智代

今読んでる本ですが、その中で興味深い文章があったので一部掲載したいと思います


森美智代先生の先生である甲田光雄先生が、「病状即療法」の考え方について説明され、その引用です

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 西式健康法では病状即療法と言うんですね。これは健康法を知る上で大きな問題です。我々が経験するいろいろは病状は単なる病気か、それともそのままで療法なのかということです。これをはっきりしないことに治療法が定まらない。西式健康法は病状即療法と見ているのです。
 仏典では煩悩即菩薩としていますが、煩悩即菩薩というのが真理であれば、それはそのまま病状即療法ということではないのか。
 病状が病気であれば煩悩即地獄で煩悩即菩薩ではないではないか。そんなばかなことがあるのか。そこで皆さんにはっきりと、病状というのは本当に療法なのか、または病気なのか考えて頂きたい。
 例えばインフルエンザで38度5分の熱が出た。そこでお医者さんに行って薬をもらった。その薬を飲んで3日間熱が下がらなかったら、たいていの人が医者を変えます。「あの医者はだめだ」「こっちに行って早く熱が下がる薬をもらおうじゃないか」と。それは熱をちょっとでも早く下げたいからです。
 そこで開業する先生も人気を取らなければいけませんから、なるべく早く熱が下がる薬を使います。昔だったらアスピリンだった。この頃はアスピリンを使わない。ジグロヘナクナトリウムまたはメフェナム酸、このような強力な解熱剤を使います。
 そうするとどうなるかというと脳がやられる。脳症です。
 これはひきつけを起こす。そして死んでしまうこともある。ライ症候群です。
 このようなことで命をとられる人がいかに多いかということです。
 ところが熱が出るということは、入ってきたインフルエンザのウィルスをやっつけるために、インターフェロンが作られているんです。
 であれば、「インターフェロンを作るために熱が出ているのか。それはありがたいな」となんで喜ばないのか。
 熱が出るということは脈が早くなる。脈が早くなるということは、血液循環が良くなる。
 そうすると血液循環が良くなって、体の中の毒素を早く出してくれる。また手足の末端に血液が滞っている。その血液は炭酸が多い。酸性になっていく。それを脈を早くして、心臓に戻す。そうすると酸性がアルカリ性に変わっていく。
 「ありがたいな。そうしたら熱は療法だな」
 だから西式健康法では「熱が出たら喜べ」と説く。
 だから脚絆療法をやって熱を上げる。
 バケツに湯をくんで足を両方入れて(脚湯法)、熱い柿茶を飲んで毛布をかぶってびっしょり汗をかく。
 発熱は必要な病状なのだ。これが療法と考えられるからそうする。
 そうすれば、足のむくみがとれ、毒素が全部出ていく。ばい菌も全部消毒される。
 その結果、熱が自然に下がる。
 それなのになぜ(熱が出たら)冷やすんですか。上がらなければいけないのをなんで冷やすんですか。こんな見当違いの療法をやっていて本当に健康になれるか。
 このように病状は療法か病気かの判断によって、とる態度が全然違うんです。
 ときに真夜中に電話がかかってきます。
 「先生今39度5分なんです。体がカッカしています。どうしましょうか」
 「これから湯を沸かしてバケツに入れて、足を両方入れて、熱い柿茶を飲んで毛布をかぶってびっしょり汗をかけがいいんです」と説明します。
 それで患者さんは脚湯法をやるんですね。しかしこちらは一銭のお金にもならない。そんなことをするよりも、注射一本打ったほうが儲かるのですがね。
 真夜中の電話で脚湯法を教えても「先生ありがとうございました」という一言ですね。
 まっ、これからの時代は患者さん自身が本当の医療は何かということをしっかり理解しなければいけない。自分で健康をめざす。こちらはこの水先案内人ですかな。
 このように病状が療法か病気かということを解ることが大切です。

 痛みもそうですよ。腰が痛くなった。すぐにお医者さんの所へ行って「この痛みとって。注射一本たのみます」と言い、注射打って痛みが無くなって喜んでいるわけです。
 しかし痛みのある筋肉というのは血液の循環が悪くなっている。血管が狭まっている。
 そこに老廃物、毒素がたまっている。そこで、我々の体は血管を広げるわけです。
 体がプロスタグランディン(生理活性物質)を出して、血管を広げて血液の流れを良くして、そこの老廃物、毒素を取っていく。
 ところが血管が広がって血液の流れを良くするため、副交感神経を刺激するので痛みが強くなる。
 その痛みというのを病気と見るから、注射で痛みをとる。
 注射して痛みはとれたけれどプロスタグランディンの生成を抑える薬ですから血管が狭まります。そのため血液の流れが悪くなります。老廃物は出ません。痛みはとれたけれど病気は治らない。さてどちらがよろしいですかな。

 そうすると痛みというのもじつは療法だ。ところが日本では3000万人の人が痛み止めを使っているわけです。アメリカでもどんどん使っています。アメリカで年間に1万6500人がその副作用で死んでいる。
 このような薬を使っていいのかどうか。これは鎮痛剤です。NSADIS(非ステロド性抗炎症剤)です。このような物を使ってどうなるのか。
 例えばリュウマチの患者さんが「痛い痛い」というのでこの薬を使うんです。そうするとプロスタグランディンができなくなりますから、胃の中の血管も狭まります。胃の中の血液の流れが悪くなります。そのため抵抗力が落ちる。そうすると胃潰瘍になる。
 この薬のせいで胃潰瘍になる。鎮痛剤を飲んでいる人は胃潰瘍になり易いんです。
 リュウマチ財団で1008人の患者さん、3ヶ月以上鎮痛剤を飲んだ方のアンケートをとった。その4分の1が胃潰瘍です。このような怖いものを鎮痛剤といってなぜ飲むのか。なぜ痛みを喜ばないのか。
 病状即療法と病状即病気とは全然違う医学的立場です。





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