Nicotto Town



S子へ


わたしたちは、「ひらば」のつきあいで知り合った
S子は「ここでは呼吸ができる」と今でもいう

わたしたちは、この前、Iの発言を記録に残すか否かで
意見が分かれた
そして、言い合いになった
それは、わたしが絶対に後へ引けないと思ったからだ

「ほかの人がそんなこと言っていないのに、あのひとだけ今も働いているってことを言うなんて・・・」
だから?
だから何だっていうの?
声を荒げないと、S子に抑え込まれてしまうと感じて
わたしは感情を奮い立たせた

「管理職やって定年過ぎて、再就職して薬局でレジ打って働いているからいいんじゃないの?」
「みんな働いているわよ!Y枝ちゃんだって、ボランティアで働いている」
「何それ!ボランティアなんて女ならみんなやってるよ!女はボランティアっていうのはおかしいと言ってきたじゃないか」
「ち、ちがうよ、ボランティアで賃金もらってるのよ」
「なんだ?それ!女はボランティア賃金っていうのを言えるわけないじゃない」
「あのひとたちは、公務員で退職金たくさんもらって、そのうえで働いているんだよ。薬剤師資格を持っているから、時給はいいわよ」」
それは個人的攻撃じゃないか?どうしたんだS子
「女は職がない、それでも働いてきた働いている女がいる、そういうことが女に元気を与えるんじゃないの?資格があっても職がない時代だけど、それでも定年後はレジをうって働く場がある。女には教育が必要だってことも若い人に伝えられる」
S子は黙り込む
わたしは追い打ちをかける
「教育長が何よ!議員が何よ!そんな女ばっかり紹介して普通に働いている大多数の女が運動の原動力だったんだってこと、わたしたちが伝えなくてどうする。評論家だの弁護士だの、そういうものの下だから運動してきたんじゃないよ。ひらばってそういうことじゃないか!ひらばを打ち出そうよ」
S子はそっぽを向く。わたしは追い詰める
「定年後に年金があるのに働くなんて、って攻めたよね。」
「それは誤解だよ。議員のことを言っているのよ」
「そういう流れじゃなかったよ!若い人に職場がないのに、譲るべきだって力説したよ」
「議員が議員やめたあとにいろんな重要職について若い人に譲らないのはおかしいっていいたかったのよ」
おいおい、S子、それおかしすぎないか?あのときは、議員の話じゃなくて、私の再就職の件だけでわざわざ呼び出されたんじゃないか。
「わたしは自分なりの運動をしている。それを、運動をしないで再就職するなんてと攻めたじゃないか」
「そんなこと思っていないよ。そんな誤解されていたなんて」
「自分のことを何もいわないから、誤解が生じたと思ったから、経済的に働かなければならないこと話した。そのあとでさえ節約して暮らして運動している男の話をして、説得しようとしたじゃない」
「そう思っていたのに、なんで言ってくれなかったの?あなたらしくない」
「だから、話したでしょ?S子ちゃんは、そのことで誰かに相談して、自分の問題だとわかったって後で言ってたよ」

どこにでもいる
誰の身の回りにもある職場で働いている女の声をここに記録したい
Iが語った日の参加者の発言の多くは元の職業が文部大臣、区の教育長、議会議員、そんな人たちの今している運動の紹介だった。

「他の人がそんなこと言っていないのに、あのひとだけ」
そんなことってなんだ?
働いていること?
再就職したこと?
薬局でレジ打っていること?
運動の話をしなかったこと?

運動できる人はお金もあり余裕もあるって誤解にならないようにしたいんだ
社会的身分やどんな人生を選んだかにかかわらず、
その人なりの苦労をして
運動するための苦労をしているんだってことも忘れずに
ひらばを作るってことは、
女を信頼する視点を持たなければできないんだってこと
また、ひとつ身に滲みた

アバター
2016/01/27 19:20
女とか 男とか
自分らしく 一人の人間として 生きれば いいんじゃないのかな
上 とか 下とか 職業が なんだとか
精一杯 今を 迷惑かけず 生きれば いいんじゃないのかなぁ
バトルもいいんじゃないのかなぁ 言い合えるんだからさ(笑)

アバター
2016/01/26 21:17
どこかかみ合わないながらも問題の本質を据えたやりとり、詩のような印象すらうけます^^



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