春谷探偵物語 第1巻「序章~始まりは殺人~」27
- カテゴリ: 自作小説
- 2010/09/21 00:42:32
「有り難うございました・・・。」
パトカーを降り、小田は声を掛けた。
「小・・・田さん・・・、でしたっけ? また、お伺いする事もあると思いますので、宜しくお願いします。 では・・・。」
相模と呼ばれる刑事はホテルを出ていった。辺りはすでに夕闇迫る時間となっていた。
「今日は疲れ...
私のもう一つのブログ、
http://17253670.at.webry.info/ も宜しく。
こちらでは、実生活の近況を書きつづっています。
最近こっちばっかりで、あまり書いてませんが。
「有り難うございました・・・。」
パトカーを降り、小田は声を掛けた。
「小・・・田さん・・・、でしたっけ? また、お伺いする事もあると思いますので、宜しくお願いします。 では・・・。」
相模と呼ばれる刑事はホテルを出ていった。辺りはすでに夕闇迫る時間となっていた。
「今日は疲れ...
「スイマセンが、もう一度名前と職業をお聞かせ願えませんか?」
宮津署に到着し部屋に案内されてすぐ、刑事は二人に問いかけた。
「僕は小田 信二、25歳です。 フリーのカメラマンをしています。」
彼は名前を名乗り、鞄から名刺を取り出して刑事に渡した。
「東京にお住まいですか・・・。 そちらの彼...
やがてサイレントともにパトカーが何台も到着する。幾名かの警察官が現場検証し始めた。
「ええっと、発見者は?」
一人の年老いた男が救急隊員に聞く。彼は二人を指さして仕事へ戻っていった。
「第一発見者だね。私は宮津署の坂井です。まずは名前を聞こうか。」
「太田 陽子です。 こっちは友達の小田 ...
「キャーーーーーーーーッ!!」
そんな二人が元来た参道を歩こうとしていたその時、女性のこの世とは思えぬ悲鳴が聞こえた。
「何だ? 今の声は!」
「本堂の裏手の方から聞こえたわよ。」
「行ってみよう!!」
二人は本堂の裏手へと廻った。裏側は古びた民家が建ち並んでおり、何軒かは廃墟と化してい...
「何かしら? あっちでみんな集まってるわ。」
列車を降りた直後、改札口へ向かう途中で太田は言った。
「改札口で何かをしているみたいだね。」
二人が改札口へ向かうと、丹後七姫の一人でもある乙姫が観光客を出迎えていた。
「乙姫さまだわ!」
「乙姫って、竜宮城の乙姫かい?」
「そうよ。 ここ...