目をつぶる冷たい空気が肌に触れる
雨の音が静かに聴こえるそれは雪になるかもしれない
あの時のように
12月の夜メサイヤが流れていた
あなたの冷たい指が私の唇に触れた
寂しげな瞳白い息が抜ける
それは一人一人になる瞬間
振り返ることなく去って行くあなたを
追いかけるように雨が白い雪に変わる
唇に残る冷...
目をつぶる冷たい空気が肌に触れる
雨の音が静かに聴こえるそれは雪になるかもしれない
あの時のように
12月の夜メサイヤが流れていた
あなたの冷たい指が私の唇に触れた
寂しげな瞳白い息が抜ける
それは一人一人になる瞬間
振り返ることなく去って行くあなたを
追いかけるように雨が白い雪に変わる
唇に残る冷...
優し気な秋の日差しのなか暖かさを感じながらのんびりと歩いていた
市役所への長く続く花壇には色とりどりの花が咲いている
何気なく見ているとおやっと思った
木で出来た小さな15センチくらいの家のオーナメントがあった
赤い屋根ちょっとすすけた小さなカワイイ家だ
入り口の扉が開いていた私はしゃがんで中を覗い...
あなたの涙に映る秋の青い空があまりに澄んでいる
さよならの言葉
その一文字一文字に思い出が舞う秋風に舞う落ち葉のように
手を握りしめると暖かいあの時のときめきがよみがえる
もう取り戻せない瞬間
今を忘れてしまったらもう手繰り寄せることは出来ないのだろうか
わたしはそっと最後のくちづけをした
あなたに...
ななかまどの白い花が咲いているそれはそれは小さないくつもの花が
この夏の燃えるような日を浴びて一つ一つが光っている
わたしの小さな生まれたばかりの恋のように
それは心の中で微小に純白に燃えている
わたしはそっと花びらに手を触れる思ったより冷たい感覚が伝わる
さっき初めてつないだあなたの手は暖かだった...
ぼんやりと見つめている
秋の海を
雲が厚く重なり
カモメが低く空を飛んでいる
風が冷たく
潮の香りを運んでくる
その中を思い出がかすめ
一つ一つ私の前を通り過ぎていく
波打ち際にあなたの面影を見ている
あの日のあなたを
その姿は
静かに引いていく波と共に消え去っていく
この悲しさは
この...