星の魔法少女~誕生物語~ 【その1】
- カテゴリ: 自作小説
- 2013/09/09 22:26:35
――レンズ越しの世界には、何が見える?
私には・・・悪意が見える。
罵倒こそされないけれども、それよりも辛く、陰湿な――嘲笑する少女たちの束。
彼女たちは、極めてマイノリティな性質を持つ人間には、容赦なく「排除」の罰を与えるらしい。
昼間はそんな黒い群ればかりを、視界いっぱいのレン...
お気に入りコーデ発表の場と化しておる。
――レンズ越しの世界には、何が見える?
私には・・・悪意が見える。
罵倒こそされないけれども、それよりも辛く、陰湿な――嘲笑する少女たちの束。
彼女たちは、極めてマイノリティな性質を持つ人間には、容赦なく「排除」の罰を与えるらしい。
昼間はそんな黒い群ればかりを、視界いっぱいのレン...
『雛祭り大戦争~桃花と一臣の場合~』
「一臣ぃ~、待ってよぉ~!まだ、あたしとラブラブプリ撮ってないじゃ~ん!!」
県立高校を卒業して、2日。
振り返ってみると、勉学と部活に勤しんだ高校生活は、忙しいながらも充実していたように思う。
・・・そう、とても充実していた。
高校3年間だけでは飽き足...
「あ!ところで先生よォ~、今読んでた…この『ゴゴゴの鬼次郎』のつづきの巻、早く買ってくれよォ!俺、早く読みたいんだよ~!」
番台前に来ていた天狗が、思い出したように・そして片手の漫画を振りかざしながら言った。
「……ああ、もう予算が少ないからね。買うとして...
「~~なぁなぁ、幸先生!」
秋も半分に差しかかった時期。その日は、しとしとと秋雨が降っていた。
こんな日は、妖怪学校の書物室も、少しは賑わう。
「……何だい、うるさいねぇ~。書物室では静かにせいと、いつも言うとるじゃろうが」
その学校の書物番・幸は、面倒くさそうに、...
とある日の夜。ボクが住む家の家族であり、いつもボクを可愛がってくれているおねえちゃんが――涙に濡れた目で帰ってきた。
その様子を見て、ビックリしたおかあさんが理由を尋ねると、おねえちゃんはワッと泣き出した。「……どうしたんだろう。おねえちゃん、何か嫌なことがあったのか...