Nicotto Town


アストンのつぶやき


   

2012.2.13.雨足と水面

小さな輪が幾つも浮かぶ


受ける度に広がって

ぶつかっては消える



足を止めた窓際

ああ雨だと気付く



窓を横切る先の

水溜りの面



冷気の満ちる街に

静かに湛えながら



時の移ろいを

眺める瞳を



そっと掃って

足音を残しゆく

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2012.2.12.風の運んだ陽だまり

差し込んだ光は

瞬く間に雲の向こう


夜明けを告げた朝日と

しばしの別れ


街は動き出しているけれど

どこか静かに感じられる



冷たい風が

そっと雲を流した



青い空が広がって

風景は一変


穏やかなざわめきが

陽だまりに集まった

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2012.2.11.さえずりと朝日

光に気付く

耳を傾ける


彼方は赤く

鳥は告げる


夜明けの音

帳を開けて


待ちわびて

瞳を向けて


迎え入れる

夜の終わり

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2012.2.10.駆け足と一息

人ごみを抜けると

バスがやってきた



時間を間違えたかと

慌てて駆け出せば


只今遅れておりますと

謝罪のアナウンス



偶然のタイミングの

一つ前のバスで


呼吸を整えると

ようやく目に映る景色



慌しさの中で

ほっと一息つけば


絡まっていた頭が

そっとほどけていく

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2012.2.9.雪の舞ったあとを

引き締まるような

冷気の朝


青白い世界に

今日の一歩踏み出す



外に出掛ければ

足跡一つ無い


そこは一面の

均一な銀の絨毯



損なわないように

端へと踏み入って


表の色合いを

柔らかな朝日と楽しむ



ざくざくと

足元の氷が笑う

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