Nicotto Town


遠路はるばる


中身が大事<第1章>


昔々あるところにキサデレラという娘がおりました。

キサデレラは継母とその連れ子の姉たちに毎日掃除をさせられるのですが、
すぐに妄想の世界に入り込んでしまうので掃除が一向に捗らずにいました。


「ああ~私の『白馬に乗った王子様』は、いったいどこにおられるのでしょう!?

例え忍○まに出てくるドクタケ城城主のように張子馬で
『パカラッパカラッ』と言いながら移動していても、

例え天草四郎さんあたりが着用してそうなゴージャス襞襟に
かぼちゃパンツの白タイツ姿であっても、

人間大事なのは中身!私は喜んでその胸に飛び込んで行きます!」


掃除そっちのけで雑巾を握りしめながらウットリしている姿は
(ある意味)可哀想な人間だと思いつつも、関わるのは厄介だと瞬時に判断した魔法使い。
見なかったことにして、そっと退場。

こうして王子様との出会いの確率はぐんぐん下降。

外見だけじゃなく中身も残念なキサデレラは、相手にも選ぶ権利があるという
根本的なことに気づかないまま、今日も満足に床も拭けず掃除当番からフケて妄想に耽る。
そして夜も更ける。そんな日々を過ごしつつ年月を重ねて老けるのでありましたとさ。

おしまい。

絶対に子供さん達には読み聞かせをしたくないお話しですね・・・・。
フリマでチョコの森の灰かぶりL・夢の終わりを告げる時計を交換して下さった方に感謝です♪




Copyright © 2024 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.