Nicotto Town



ありがとうコーチのアドバイスのおかげだ

毳恁工闳·辘廨Xく去っていく。
 しばらくその後ろ姿を呆然と眺めていたが、やがて首をふると「そのうち間違いに気が付くだろう」と肩をすくめる。それにしてもカルロスがあれだけ直情径行だとは思わなかったな。これから彼をコーチングする場合には、もう少し柔らかい表現を心がけなければならないとメモをとっていた。


  ◇  ◇  ◇


「ありがとうコーチのアドバイスのおかげだ!」

 喜びに輝くカルロスからの賛辞を素直に受け取るわけにはいかない。彼が自分に感謝している理由も推測できるが、できるならこの前に言った台詞でないことを祈りたい気分だ。
 
「今日の試合は、俺一人で敵を全員抜いてゴールできたぞ!」
「そ、そうか……」<a href="http://www.shpmend.com/">アウトレット prada</a>

 ゴールしたのだから叱る訳にもいかない。でもチームメイトを生かすどころか独力で勝つつもりになってしまっているぞ。よし、俺が企んでいたとりあえず無理やりチームの一員に組み込む方法は棚に上げておこう。
 ここで矯正するより、自分で壁に当たって仲間との協力の大切さを思い知ってくれた方が身に染みるはずだ。そう考えてコーチは軽く現実を逃避する。
 ここブラジルではユースレベルとはいえ将来プロになる少年がごろごろいる。敵もこのままカルロスの独走を許すはずもない、自分一人の力ではどうしようもない現実にぶち当たってもらおうか。
 
 うん、一人でゴールできる実力を示したのだから、他のチームメイトもカルロスを主軸にしたチーム作りに文句は言わないだろう。それでも不満があるなら、そんな不満分子はうちのユースには不適合の烙印を押して放出するしかない。
 これから先の試合にカルロスが敵チームのマークに止められた場合の対処と保険を考えて、今だけは精一杯褒めてあげよう。 

「よくやったな、カルロス」<a href="http://www.shpmend.com/">バッグ prada</a>
「へへへ、これぐらいは軽いもんさ。これからも俺に任せておけよ!」
「う、うむ。頑張れよ」

 曖昧な言葉で励ましながら、機嫌良く部屋を出て行くカルロスを見送る。
 間違ってない……よな? コーチは自問する。
 あいつが自分の力が通用しなくなるまで辛抱強く待つのも教育の内のはずだ。


  ◇  ◇  ◇

「へへへ、今日も誰にも止められなかったぞ」
「そ、そうなのか。カルロスは凄いなぁ」<a href="http://www.shpmend.com/">バッグ ブランド 人気</a>

 コーチの褒め言葉にもどこか諦観の念が混じっている。彼の予想を超え、カルロスの高速ドリブルを止めるチームが中々現れなかったのだ。もちろん、対戦した中にはファールしてでも止めようとしたチームもあった。
 だが、どこで覚えて来たのか「枯れ葉シュート」という揺れて落ちるフリーキックをこの才能溢れる小僧は武器にしていたのだ。本人曰く「本当ならもっと揺れるはずなのに、日本製に比べるとボールが悪い」そうだが、フリーキックでも得点を量産し始めたこの少年にむやみにファールをする事もできずにどのチームもお手上げ状態だった。

 この頃はさすがにチームメイトもカルロスの力を無視できなくなったようで、彼にボールがよく回ってくるようになった。だが、どう見てもチームメイトがカルロスにパスを献上しているようで、協力しているとは言い難い。こいつは協調とかそんな平和的な物ではなく力づくで自分を認めさせ、王様のように自分のやりたいプレイを好きにやってそれが通用してしまっているのだ。

 ……壁にぶつかるまでは自主性に任せ、温かく見守る。
 このモットーに間違いはなかったはずなのに、どこか予想の斜め上へドリブル突破力と得点能力を進化させていく自分の教え子に対し、チームは連勝を続けているのに憂鬱な気分になるコーチだった。
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 外伝  二回目になるファースト?コンタクト


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