Nicotto Town



貧乏くさい、っ

ら実りの秋を待つ。
 空の色が濃く、雲が鰯になる頃、園児達は運動靴を長靴に履き替えて畑に入り、これまた一人一本ずつの苗を大事に掘り上げる。
 茎の部分は先生方が予め切ってあるので、地面から出ているのは数十センチの茎だけなのだけれど、その茎に繋がる根っこを切ってしまわないように丁寧に掘っていく。
 茶色の土の中に赤紫のサツマイモを見つけた時の子どもの達の歓声は、園児が毎年変わっても、ちっとも変わらない。<a href="http://www.mulberryemotionjp.info/">ティファニー キー</a>
 毎朝親に手を引かれて園に向かう子どもたちの手に、長靴の入ったレジ袋が下げられていると、ああ今日はお芋掘りなんだな…と美音はほほえましく見送る。
 ついでに、じゃあ今日は、うめさんがお芋の茎を持ってくるなあ…と。

 ひばり幼稚園は、下町の幼稚園だけあって、地域親交に重点を置いている。
 核家庭化が著しい都会の隅で、出来るだけ子どもたちとお年寄りが触れあえる機会をつくろうと、行事の度に地元の老人会のメンバーを招く。
 七夕のお遊戯会では園児のかわいい歌や踊りを見せてくれるし、園内夏祭りでは園児が打ち鳴らす太鼓に眼を細め、小さな御神輿を一緒に担ぐ。
 秋が来ればお月見団子を、師走になればお餅を、園児とお年寄りが一緒になって作るのだ。
 うめはそんな幼稚園との交流に欠かさず参加していて、わけても十月に行われるお芋掘りは毎年とても楽しみにしている。

 園児達が掘り上げてきたサツマイモを、焼き芋や蒸し芋にしてやったり、お母さん達が作るスイートポテトに舌鼓を打ったり、それはとても楽しい行事なのだそうだ。
 そして何よりもうめが楽しみにしているのは、サツマイモを掘った後に残る茎だ。
 園児達が畑に入る前に切り取られた茎は、たいてい畑の片隅に山積みにされて捨てられるのを待つばかりになっている。<a href="http://www.mulberryemotionjp.info/">ティファニー 公式</a>
 うめは、その山の中から柔らかそうな葉の枝の部分を摘んで袋一杯持って帰るのだ。

「今時こんなものを食べる人はいないよ、貧乏くさい、って言う人もいるんだけど、あたしはこれが大好きでね。店で売ってるもんじゃないし、農家にでも行けば分けて貰えるのかも知れないけど、そんな知り合いもない。ほんと、ひばり園様々だよ」

 そう言いながらうめは、大きなビニル袋に一杯詰め込まれたサツマイモの茎を、悪いね、申し訳ないね、なんてさんざん謝りながら美音に渡すのだった。

「たまにはお芋の方ももらえればいいのになー」
 なんて、サツマイモも大好きな馨は言う。
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