Nicotto Town



思い直して母に従い

目を避けるようにして、でも文だけは絶えないのがいじらしいと思った
兄貴に溺れてるとか言ってたけど。
その朱雀からは、春宮のことをできるかぎり細かく思いやる文しか届か
ない。
恋かな?
光は、自分もはまった三角関係を思って、すこし苦笑した。

お経をよんで心を静めてみるものの、雨風は数日やまなかった。
三條院から、濡れねずみの使者がくる。
この嵐は都も同じなようで、政事すら中断しているらしい。
何ばかりの過ちにてか、この渚に命を極めむ*―
光は気を強くもつことにした。
俺は、たぶん悪くない。<a href="http://www.zhanshenylczs.com" title="http://www.zhanshenylczs.com">http://www.zhanshenylczs.com</a>

そうでないと、惟光、良清も帰れないし
俺も紫に会えない。
「たすけ給へ*ー」
光は住吉の神に祈った。海の龍王にも。
俺がここで死んだら、皆泣いちゃいますよ?
ヒーローは、苦難のりこえ返り咲く
そういう運命を持っているはずだ。
そのときだった。
ばりばり、どがん!
ものすごい轟音がした。
さすがの光も呆然とする。<a href="http://www.zhanshenylczs.com/レディース財布-1t2lut-2.html" title="人気の財布">ショッピングバッグ</a>

なんだよ、今の?
稲妻を眼で見ることはできなかった。
ただ爆音がして、気がつくと邸の一部が焼けていた。11-5 さよならかあさん

父と葵に祈りを捧げて、朱雀の一日は始まる。
顔を洗い身を清め、そっと手を合わせて、ふたりのことを想った。
熱心に小一時間もそうしながら、朝に弱い頭をゆっくり起こす。
今日もそうする朱雀のもとへ
「みかど!みかど!」
母太后が現れた。
相変わらずお元気で
「どうしたのです、その目は」<a href="http://www.zhanshenylczs.com/mcmエムシーエム-1t2lut-1.html" title="人気のバッグ">人気ブランド財布</a>
第一声からいぶかしげに眉を寄せる。
「すこし腫れて。大したことはありません」
朱雀は微笑して頬をかいた。
例の左眼は、あれから視界が悪くなっていた。
このまま見えなくなるのかもしれない。
まあそれもいいかな、と思った
すぐそばに父がいて、代りに見てくださっている気がする。
「そんなものを巻いて。大仰ですよ」
「すみません」
母は朱雀の包帯を非難しつつ、そばに座った。
さらしの布を髪にまきつけて、朱雀は左眼を覆っている。
「私もなんだか具合が悪い。なんだろうね、このごろの世の乱れと
いい、流された人が我らを恨んで呪詛でもしているのではないか」
母は忌々しそうに目をむいた。
こんなことでも光を疑うらしい。
まるで恐れてるみたいだな、いつも自分が上のように振舞っている
のにと思って、朱雀は苦笑した。
恋を重罪として処罰した後ろめたさも、多少あるのかもしれない。

「光る君を、都へお呼びしますね」
朱雀は微笑んで言った。
「何だと?お前、気が弱っているのか。罪人を三年も経たぬうちに
許すのは、世間にも聞えが悪いことぞ」
母はめっそうもないという調子で怒る。
「だってもう、決めてしまいましたもの」
朱雀はあっさりしていた。
あっさり笑って、やさしく、とりつく島もない。
「お前、私に逆らうというのか」
母は恨めしそうにつぶやくと、朱雀をにらんだ。
「男としての野心も欲もなく、できの悪いお前を帝にまでしてやった
この私を、裏切るというのか」
朱雀はただ微笑をかえすと、黙って母を見つめた。
顔つきというのは、生き様を映すものだろうか。
母は美しかった人のようだが、長年積もった嫉妬や憎悪が
目元口元を険しく変えている。
「私に隠してあの男と懇意にしているだろう?私にはわかっているん
だよ。あんな男と付き合って、感化されおってからに。お前は、もっと
従順で素直ないい子だったではないか。思い直して母に従いなさい」
朱雀はやさしいが、うんとは言わなかった。
「母上は、なんでもほしいのですね」
寂しげに笑って、眼を伏せる。
美しかった
その微笑に、母は息子との距離を感じた。
もう取り戻せない、過去との距離。
「母上のおかげで帝にしていただいたこ




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