Nicotto Town


ころんころん日記


子供のころは夢の中


眠っているあいだに  夢見ているあいだに
時は流れ  過ぎていく 
子供のころはもう夢の中  時は 時は 今も過ぎてゆく


                       『時は過ぎてゆく』



          
そういう歌が昔ありました。
シャンソン歌手の金子由香利さんって人が歌っていました。
とってもいい歌なんですよ。
たしか脚本家の倉本聰が監督をした映画、 『 時計  Adieu l'Hiver 』で、
使われた曲だったと思います。  私もその映画で知ったのです。


子供時代の終わりはいつだったか。
はっきりとは分からないけど、1つ思い出す出来事があります。

小学校4年に上がる時私は、同じ市内ではあるんですが
街中の小学校から⇒田舎の小学校へと転校したのです。
小学生ながらも都会の学校と田舎の学校ってーー雰囲気が違うんですよね。
そんな違和感、"なじめない感" みたいなものを当時少々感じていました。

新しい小学校に移ってすぐの頃、
「♪~クラス対抗のど自慢大会~♪」みたいなものがありました。
クラスの代表者が1人、体育館のステージ上で全校生徒の前で1曲歌うわけです。

その数週間前、担任の先生が私の元へやってきて
「ころんさん、出てみない?」と聞いてきました。

歌うのが好きで若干自分の歌にも自信のあった当時の私は(www)
まさに即答で「いいっすよ!」と答えました。
(まさにこんな感じ。かる~くw)

まぁかなりのお調子者でもあったし、
先生が私の歌を評価してくれた♪♪、私を選んでくれたんだ!!と
ちょっと嬉しくもあったわけです。(*^_^*)


そして選んだ歌は『もみじ』ww しぶいっすね^_^;
小学生の歌合戦ですからね…。当時はみんなそんな選曲だったかな。
今だったらもっと…違うでしょうねぇ(^-^;


そして迎えた当日ーー。
そもそも軽い気持ちで安請け合いしてるので、
特に歌の練習もすることなく、本番を迎えました。
本当に当時の私にとっては軽い気持ちでいたんですなぁ…(^_^;)


しかしさすがに1つ順番が前の子が歌っているとき、
やっとちょっと歌詞をおさらいしようという気持ちが芽生え、(おそいw)
ステージ裏で歌詞を暗唱してみました。

(秋の夕日に~てるやまもみじ~♪ …あれ?次なんだっけ???)

そう!!  歌詞を忘れたのですっ!!! (゚Д゚;)


『もみじ』なんて歌い慣れてるから練習なんて必要ないね~!
なんてたかをくくっていましたが、
少しは緊張していたんでしょうね。歌詞が頭からぶっ飛んでいました(@_@)


やばいまずいどうしよおぉ~!!! もはやパニックです。

そしてあっという間に私の番。


「4年◎組代表のころんさん! 歌は『もみじ』です! 張り切ってどうぞぉ~!!」


全校生徒の前でステージに立つ私。 しかし頭真っ白。

無情にももみじのイントロが流れ始める。

やばい! 慌てて司会の先生のところへこそこそと…。
ざわめく体育館ーー。

私 「(小声)あの~すいません。歌詞…忘れました…」
先生 「ええっ!」

先生、いろいろ走って、まわりの先生などに聞きまくり…(^_^;)
歌詞を調べてくださいましたww

その間、ステージ上で私、ぽつーん。
見ている全校生徒も、ぽかーん。ひそひそ。ざわざわ。

まさに地獄絵図ですっ!!


その後どうにか歌い直し、1番と2番の歌詞とかごっちゃになり
あっち飛び、こっち抜け、ボロボロになりながら
私の初舞台は華麗に終了しました(=_=)

もちろん!!! 何の賞にも輝いておりません。(あたりまえですわなw



大人になってこうして思い返すと、
恥ずかしさで悶え死にしそうな出来事ですね(^_^;)
しばらくほとぼりが冷めるまでは家から一歩も出たくないレベル。
今なら数週間は不登校wwぐらいの不祥事です!!

そういえばあの後、小学校の下駄箱ですれ違った下級生の子に言われたなぁ。

「あの時歌詞を忘れた人だ~♪」

率直すぎるわww
それでも学校に通ってた私ってほんとえらい!
いやまぁ自業自得なんですが…


そんな結構な仰天エピソードを小4で早々とこしらえた私なのですがw

その時に少し驚いたことがあるんです。

後日、家庭訪問だか面談だかで、担任の先生がうちの母親に話したそうなんです。

「ころんさんは歌合戦の代表をお願いすると二つ返事でOKしてくれて
 とても驚いた。普通の子はみんな嫌がってやらないんです」


ガーン(=_=)!!  ああ、そうか。そーゆーことか。

私、歌がうまくて選ばれたわけじゃなかったんだ。
みんながやらなかったから、私に回ってきたんだね。(-_-)
そーゆーことなのね。


でもその時、別にそれが悲しかった・ショックだったという訳ではないんです。
そもそも歌に対する自信は、あのステージ上でボロボロに、
ガラガラと、木っ端微塵に、砕け散っていましたしねーーww


その時ショックだったことというのは、

「人前が恥ずかしい」とか、「目立ちたくない」みたいな感情、
そういうものをここの学校の生徒達は持っていて、
それがなんか寂しいな…、と感じたからなのです。
少なくともそれまでの私は持ってなくて、
多分、それまで私がいた元の学校の生徒も持っていなかったであろうからなのです。

そしてその時思いました。

こうして人は変わっていくんだな
これが大人になるってことなのかもな、と。
みんなこうなっていくんだろうな。
たぶん、いつか、私もーー。

そして、そういうのってすっごく寂しいなと思ったのです。


やりたい事があっても、羞恥心やら周囲の目やら、
そういうものに縛られて自分の行動を制限していったり、
そもそも自分で自分を恥ずかしく思い制限していく、
そんなふうにして人は「大人」になっていくのかも。
ってか、それを「大人」と呼ぶのかも。

幼いながらにハッキリとそれを悟った出来事でした。


もし今、どこか何かの代表で「のど自慢大会」出場を頼まれたら、
1も2もなく「お断り」するでしょうww
あの頃のように二つ返事で、「いいっすよ~!」とは当然なりませんw


仮に引き受けざるをえなくなっても、
きっとめちゃくちゃ練習するでしょうね。
優勝するためというよりは、恥をかかないために(;^ω^)
ともかく無事に終えるために(;^ω^)


だけど大人になった今でも時々、
自分の思いのままに行動してる人達、周囲の「恥ずかしさ」に染まってない人達、
そういう人達を見かけると嬉しくなります。
そういう人達は自由で、いつも楽しそうに見える。

たとえば、お好み焼きを食べに行って、何故か一人だけいつの間にか
ビールとおにぎりを追加注文してる女友達とかww

夜店の屋台でみんな先に行ってるのに小銭つぎ込んで投擲に励む友人とか

親戚の集まりの宴会で、
いつも酔ったら必ず立って踊りだすおっちゃんとかww

些細なんだけどそういう人達ww


一緒にいると、こっちも楽しくなってくるんですよね。
きっとその人達といると、小4の頃の自分、
あの無鉄砲で、単純で、テキトーで、でも自分だった自分に
戻れる気がするからかもなー、とか思う。


大人になるっていうことは
そうやって何かを身につけながら、
同時に何かを捨ててきたってことに違いない。

それが余りに淋しいから、
たぶんそれを忘れたことさえ忘れているのだな。



「大人は誰も、はじめは子供だった。
 でも、そのことを忘れずにいる大人はほとんどいない」

                            サン=テグジュペリ


サン・テグジュペリ、  ええこと言うww

アバター
2017/02/20 00:17
a01さま

ふふふ~~( *´艸`) 
やはりa01さんは、おっちゃん側の人だったんですねww
宴会殴り合いブログを読んで以来、なにかそんな匂いが…w
(もちろん誉め言葉ですよ♪♪)

そういう人たちは所謂「恥」の意識や概念がない訳じゃなくて
いい意味で自分に自信があるんじゃないかしら。自尊心というか。
考えてみると「いつも楽しそう」って言われるのって、
最高の誉め言葉かもしれないな、と。 今、思ったww 
そういう人と一緒にいると、みんな自由になれるんですよ(*^_^*)
 
アバター
2017/02/20 00:05
わすれねさま

コメントありがとうございます^^

その大会おもしろそうですね~~。ちょっと参加してみたい気が…ww
でもこのブログの内容程度のことは「今まで誰にも言えなかった~」レベルには
含まれないっすね~私的にはww
もっとエグいのが色々あって、それは逆にそんな大会でも決して話したくないっ!!ww

ところでその時わすれねさんは何を話されたんですか??w
めっちゃ気になります。 今度ブログでどうですか??( *´艸`)
 
アバター
2017/02/19 23:55
ええっと…なに? どうして知ってるの?
ってな具合にたとえばに当てはまってしまう…おっちゃんではないがw
「いつも楽しそうだよね」
ポツリと友人が言ってたのはころんさんと同じ思いだったのか…

羞恥心はある意味持った者負け的な所があります。いわば足枷です。
ですが、一般常識から大きく外れると、恥。
そうした綱を渡って行くのが世間。
それを学んだ自分は大人!
…だと思いたいw
アバター
2017/02/19 21:19
こんばんは~(^^)

深いですね~、哲学ですね!

いつだったか、職場で残業中に、「今まで誰にも言えなかったこと告白大会」
になったのを思い出しました。
みんな大体何かしらそういった“死ぬほど恥ずかしい思い出”を持っていて、
そういうことをみんなで共有して笑い飛ばせるようになったんだよね~、と
最後はしみじみしましたよ(^_^;)
アバター
2017/02/19 00:23
紅緒さま

その黒柳さんのエピソード、いいですねぇww
あの人と、その母親らしいお話だなと思いました^^
黒柳さんはほんと、いい「大人」になっていると思います。
なんてったって、頭の玉ねぎから飴玉出てきますからねww
そんなばあちゃん世の中にそうそうおりませんw

やはり子供時代に思う存分「子供」でいられた子供が
のちのちいい「大人」になっていくのかもしれないし、
でもそう自分のことを思える大人も、ほとんどいないような気もします。
みんなどっかしら下手な大人になっちまってる(自分も含め)って…ww
思ったりしてね^^
 
アバター
2017/02/18 23:28
私は早く大人になりたいと思う子供でした。子供らしくいる訳にいかない気がして。
で、今、大人にもなってないなと思うんです(苦笑)
子供の頃に子供を楽しみ、少しずつそんな感覚を自分で置いて来た人が大人になっている気がします。
だから、スッと子供の自分も出せているような気がして、いいなって思います。

前に黒柳徹子さんが「母がね、晩年わたしは子供のためにご飯を作って食べていたけど、本当はお菓子だけ食べていたかったの、っていうから、もうママそうしたらいいんじゃない?って言ったらはそうしてました。」って話されてて、いい二人だなぁと思いました。
そういう歳の取り方したいです。




Copyright © 2024 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.