或るミステリー
- カテゴリ：小説/詩
- 2017/10/01 17:20:29
先日、海外旅行へ行ってきました。
夏頑張った自分へのご褒美としてーー（ってご褒美多いな、おいｗｗ）。
ま、その話はまた追って書くとして、
その旅先にある本を１冊持って行ったんですよ。
飛行機とかでヒマかなと思って。
出来れば薄っぺらい文庫本を持って行きたかったんですが、
積読の本を部屋で漁っていて、どれもこれも持って行ってまでは
読みたくないし、適当な本がないな～と。
で、１冊ピンときたのが、とあるミステリー小説。本棚の奥で眠っている。
ちょっと分厚めなんだけど、面白いと噂は聞いてたし、これにしよっと♪
って感じで、
航空会社の荷物重量制限でギリギリだったにも関わらず、
その分厚めの小説をわざわざ持って行きました。
で、いきなり初日の夜に、もう手持無沙汰で読み始めたのです。(^_^;)
詳しい内容は書きませんが、すっごく面白くて、
本当は早く寝て、早く起きて、次の日はさっさと行動開始したかったのに、
夜中２時３時まで読み耽り、次の日は昼前にのそのそ起き出す始末ｗｗ
ここまで来て何やっとんねん（笑）
結局あれよあれよと滞在中に１冊読み終えてしまいました。
その小説になぜそこまで惹きこまれたのか…、
たとえば、主人公がお金を盗むシーンがあります。
その金額が例えば８６万円だったとして、あれ？と私は思います。
私の誕生日が８月６日（例えば）だからで、その数字に敏感なんです。
なんかちょっとした符号みたいなものをその小説に感じました。
そして主人公は、愛する女性の部屋を探し続けます。
やっと教えてもらった彼女の部屋番号が８０６号室なんです。
死んでもその数字を忘れない、と主人公は思います。
そのへんで、ますます「ええ？」と私は思い始めます。
最後に主人公は大きなものを失います。
それは私が以前失ったものととてもよく似ていて、
こりゃ他人事じゃないなと私は思います。
でも幸せだっただろ？と主人公は自分自身に投げかけます。
裏切りがあり、打算があり、私欲があり、甘えがあった。
でも、あの時間すべてが本物だったと。
間違ってなかったと。
その描写を読んでいて、泣けて泣けて仕方なかったです。
（もしかして、ここ読むために私ここに来たんじゃないの？）
主人公はずっと記憶を失っていたのです。
でも最後にやっと記憶を取り戻します。
主人公が自分の名前をやっと思い出したとき、やっぱり…と私は思います。
その名前が私と同じだったからです。
やっぱりそうだ。
これは私の物語だ。
私はこれを読むために、遥々ここまで来たんだ。
その本は家でも読めましたが、きっと家では読まなかったでしょう。
いや、いつか読んだとしても、
もうその時は私の物語ではなくなっていたと思う。
そういう符号がピッタリ合う時期が、人にはきっとある。
その旅行は、とても面白く、楽しく、
だけど怖くて、大変で、結局全てひっくるめてとても有意義でしたが、
でも、あのミステリー小説を読んだこと以上の感動はありませんでしたｗ
本当は読み終えたら旅先に置いて帰るつもりでした。
重量オーバーで引っかかるもん…(/_;)
でも、こんな名作とても捨てられないや、と
わっせわっせと持って帰って来ましたｗ
また、いつか話を忘れたころに読み返してみようと思います。
その時はもう、その数字も名前も心には引っかからなくなっていると思う。
でも、逆に、旅先の風景や空気感は
一緒によみがえってくるんじゃないだろうか…。
色んな失敗や、いい思い出も。
それはそれで、ちょっと楽しみだったりもします。 (´艸｀*)
海外で読書っていうと聞こえはいいですが、
特にバカンスでプールサイドで、とかいう優雅なシチュエーションではなく、
いつも通り、寝る前にベッドに転がって読書ーーってだけの事ですｗ
そうですよね、最近の海外は何が起こるか怖いですね！
こないだもラスベガスでありましたもんね。
こうしてまた海外への入国のチェックが厳しくなっていくんでしょうね。
旅行に行くと、あれもこれもと詰め込みたくなるんですが
大抵、遅くまで寝ていて、のっそり昼前から行動開始、
ってことが多いです。私の場合(^_^;)
どうにも朝が苦手なんですねー。
そうなんです、凄い偶然？ですよね！
そういうのも含めての、あるミステリーっていうタイトルですｗ
なぁ〜〜んて贅沢な休暇なんでしょ！(｡◠▽◠｡)
羨ましい〜〜
ともあれ最近の海外は何かと物騒ですから、
無事のお帰り、喜ばしいです(^^)
旅行記、楽しみにしてますね！ ぜひ。
旅行に行くと、早起きしてあれもしてこれもして……となりがちですが、
たまには本をお供にゆっくり過ごすのもいいのではないでしょうか。
そんなに色んなことがリンクすることってあるんですね！！
それは捨てられませんね。
私もこのエントリーを読んで鳥肌が立ってしまったほどです。
ああ！そうですね、名前ｗ
いや、実は私がネカマなんですよ…。今更の告白…。
はい嘘ですｗｗ
そうですね、男女兼用の名前なんです私。今更気付いたｗ
そう思うとなんだかこの名前が気に入ってきたｗ
なんで兼用だと気に入るのか分かんないけど（笑）
そいえばこないだ、ある場所を歩いてるとき、
今はもう遠くに行っていない友人と前ここに来て、ここ歩きながら
こんな話したなぁ～と思い出しました。
そういう場所と、その時の話題が繋がって覚えてるっていう事多くて
そういう場合は大体、話題の内容はネガティブなものです。ｗｗ
なんでしょ? 悲しい話とその時の情景ってリンクしやすいのでしょうか(^_^;)
ころんさんは男女ありえる名前なのですね？
・・・と情緒ブチ壊しm(__)m
旅先の記憶を本に刻む感じはわかります。私も本持って行きたい人間なので。
ただ、チョイスが微妙なお蔭で『鬼平犯科帳』にサイパンのイメージがついてたり、
『グリーンマイル』が金沢のイメージだったりしてますがｗｗ
ミステリーかあ。うーん・・・あ、乱歩の『パノラマ島奇譚』が沖縄だｗｗｗ
ころんさんの様に符号が合ったことはありませんが、
読んだ本もまた旅先の思い出なんですよね