Nicotto Town



パート3

さてさて二人は再び鎌倉へGO!
リニュアル版です~


「ごめん、待ったぁ~」
佳が息を切らして走って来た

品川駅の東海道線下りホーム先端
真美が腕を組んで待っていた

「連絡もしないで私を20分も待たせるなんて
いい度胸してるじゃん」

「ちょっとね。緊張してトイレにね・・・」
佳は中腰になり座るまねをした。

「まったく、もう」
「もっとましな言い訳を考えてよ」

「それより何?
どうしたのその恰好、何しょってるの」

真美は赤いチェック柄のディパックを
背負っていた

「まさか大学の勉強道具じゃないよな。
オット追試だったりして」

「よく言うじゃん
自分と一緒にしないでよ」

「中身は後でわかるわ」

二人は藤沢駅で乗り換え
片瀬江の島へと向かう

江の島の駅を出る

冬の寒空の下では人もまばらだ
ルート134を渡り砂浜に降りる

冬には暖かな日差しの中
波の音が穏やかな風に乗って心地よく聞こえてくる

二人は砂を踏みながら
鎌倉の方へと進んで行った

稲村ケ崎に着いた

展望台からは広がる相模湾に
江の島と青空に白く抜けたような富士山がくっきりと見える

「2年前ここで水平線の先に
自分の背中が見えるって言ったよね」

「そうそう地球は丸いから水平線の先に
背中が見えるってギャグ飛ばしたっけ。」

「覚えていてくれたね。ありがとう。」

「今日はディパック背負ってる私の背中が見えるよ」
「でも、これが最後かな?」

「じきに見れなくなるかも知れない」

真美はそうポツンと言い放ち、
遠く水平線を見つめていた視線を落とした

「ねぇ、あたし死んじゃうかもしれないの」

「えっ・・・」
佳は言葉にならない小さな声で聞き返した。

真美は振り返り佳を見た
「もしかしたら半年しか生きられないんだって」

「何言ってんの冗談だろ」
佳は精一杯の言葉を放った

真美はディパックを下ろした
中には6冊のノートが入っていた

「これ日記帳」

「高校1年の春からつけている」
「あなたと会った日からずっとつけてるの」

「はい、これっ」
真美はそのうちの一冊のページを開いた。

「2年前の今日よ」
「私達はここに居たわ」

佳は訳が分からず
ずっと真美を見つめていた

「これ、みんな佳にあげる
読んでくれるよね」

そう言うと真美は唇をきっと結んで
海をそのどこまでも遠くを見つめていた

そして
「あれが私の背中よ」
と笑顔で言って水平線を指さした


と・・・
まだ続きます










アバター
2015/04/26 20:32
あれ・・・
なんだか急に雰囲気が変わってきましたね(´;ω;`)
アバター
2015/04/26 10:21
夢子様

読んでいただきありがとうです
長い文章は書けません

結果はどうなるのでしょうか?
ん~・・・


さやか様

海って広くて大きい
なにか故郷の香りがする

香りと言っても匂いでは無く存在かな
命は海から生まれた・・・

あまり関係ないけど
関係あるかな?


いしころ様

いしころさんは
そのまま化石になって博物館へ?

なんて瞬間に思いました
お話は進みます

どうにかなるのかな?
アバター
2015/04/26 02:29
この数年の間に医学も進歩してるから。。
大学生の若さで 死んじゃうのは辛すぎる
おばばの命でわるいけど真美さんにあげるから
なんとかしてね 嘆願書
(私はね・・とぉ~~っても長生きするらしいから アハハ)
アバター
2015/04/25 12:03
大切な話とは…
命の期限だったんだ。。。
続きが楽しみです!
アバター
2015/04/25 10:24
おはよ~。
すてきなコメントが書けませんが、読ませていただいています。
わたしが学生の時、こんなに自由に人とお話ができませんでした。。
わたしには想像できない世界です。
あらあら、こんな展開になってきましたか・・・。
「愛と死をみつめて」みたいになるのかしら・・・?



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