Nicotto Town



留美ちゃんのデビュー

ホウキですかぁ~

巣みたい部屋
いや住みたい部屋・・・


「書いちゃって良いですか」
「私が良いと言っているんだから良いんじゃない」

「でもですね」
「大丈夫・・・書いて」

「私の存在価値を示さないと
ここでこうやって30年も待っていたかいもないし」

「じゃあ書きますよ・・・」
そう言って僕はパソコンのスイッチを入れた

僕の名前はサード
学生時代からこのおんぼろアパートで暮らしている

やっと就職が決まった
その給料にもピッタリの安アパートだ

ある日休みの日に
TVを見ていたら突然横で声がした

びっくりして見ると
女性が座っている

「えっ、なに、なに、あんた誰」
「どうして、なんで?・・・」

びっくりして
それ以上は言葉が出てこない

顔色の悪いその女性は一言・・・
「私、今日がデビューなんです」

「はぁ?」
「お化けデ・ビ・ュー」と言ってにっと笑った

「わぁ~お、お、お、お、お、お化けぇ~」
「そうなんです」

「だって、だって、だって」
「そんなに怖がらなくても良いじゃないですか」

「知らない仲じゃないし」
「な、な、何を言ってるんですか」

「そうよね、あなたは私を見れなかったんだもんね、
サードさん」

「わっ、僕の名前を知っている」
「そうよこの部屋を借りた時から知っているわ」

何が何だかわからない
僕は気がおかしくなってしまったんだろうか

TVからはAKBの歌が流れている
部屋の横の道をバイクが走り去っていく

いつもと変わらない
やっぱこれは現実

彼女はまたにっと笑って
「自己紹介するわね」

「私は葉山留美子
留美って呼んで良いのよ」

「私が死んだのはちょうど30年前
ちょうどあなたのすわっている所ね」

「そこよ」

「おおっ」とサードは後ろに飛び上がった
「彼氏にフラれてちょっとね」

「薬を飲んで電話をして『助けて~っ』て・・・
彼が来てくれると思ったの」

「確かに来てくれたんだけど
薬が効きすぎちゃって心臓がストップ」

「私を揺り動かして名前を叫んでくれたけど
そう、その蛍光灯の下あたりから空中で見ていた」

「ちょっと失敗だったわ
一生で一番のね」

「でも死に方が悪くて成仏できなくて
天国も地獄も門前払い」

「で、そんなこんなで
ここでお化けになることにしたの」

「でも化け方が解らない
だって見えない姿をどう見せるのよ?」

「声だって人には聞こえないのよ
それは苦労したわ」

「であっという間に29年11か月が過ぎたの
ところが捨てる彼がいれば救う神がいたのね」

バス停横の墓地で夜寝をしていたら
「お嬢さん風邪をひきますよ」ってって声がするじゃない

「お化けも風邪をひくのかな?
なんて思って目を開けると天狗さんがいたの」

「ホントにいるのね天狗さんって
で悩みを話したら化け方とか教えてくれたの」

「で張り切って化けて出ようと思ったけど
長年見ているサードさんを脅かすのもどうかと」

「で数日悩んだ末に
そっとやさしくデビューしたわけ」

「その記念にここのブログに書いて欲しいの
ちょうどタイトルが『住みたい部屋』だっていうじゃないの」

「思う存分私の晴れ姿、いや化け姿を書いて欲しいのよ
だれも信じたりしないから大丈夫」

「タイトルは・・・そうね
留美ちゃんのデビューって良いじゃん」

「はぁ、じゃあそうしますよ
書かないとまた化けて出られそうだし」

「練習を積んでこれからもっと出るわよ
なにせ初心者なもんで」

「ん~、笑うと恐いけど
うつむくと可愛いね」

「えっ
何か言った・・・」

こんな調子で僕はブログに書きます
「僕が住みたいのはこの部屋です~」

って一応とりあえず書いておきます

「えっ
なんだって・・・」



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2015/10/19 09:05
いしころ様

柿の種をポリポリしながら書きました
お化けも人間?なのかなぁ~なんて思ったわけで

住みたい部屋は畳のある部屋
冬はコタツでゴロンと出来る部屋

窓から庭の見える部屋
日当たりのいい部屋かな

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2015/10/19 08:54
おはようございます^^
朝に読むとお化けさんの怖さが半減しますけれど
救う神様が天狗さんっていうのがセカンドさんらしくていいなぁ~
30年前に・・って考えると留美ちゃんは年齢が近い感じがして
なんだか親近感が持てますけれど・・お化けちゃんとして現れた留美ちゃんは
当時の若いままの姿なんですね・・かなりうらやましい気がします
自分はやっぱりきちんと最後まで生きて完全に成仏するのを望もうって思いました
・・・って楽しいお話に おばばのたわごとでした。
セカンドさんの夢の世界がまた始まるのですね。楽しみに読ませていただきます
朝晩冷えますので体調管理ちゃんとなさってくださいね(^^)/
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2015/10/18 23:21
夢子様

今読み直したら誤字とかもありました
直しましたです^^

あっ、言っておきますけど
部屋はボロだけど整理整頓、掃除は行き届いています

お化けさんも居心地が良いそうです?


奈柚様

柿の種を食べながら気楽に書きました

そうですね、なんか気の合いそうな二人?ですね
これからどうなるのでしょう?

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2015/10/18 22:44
まさかの…幽霊デビューとはw
オモロいね!(*´∀`*)ノ
どんだけ奥ゆかしく出てきても
やっぱ驚かしちゃうのねw
サード君が慣れてきたら
彼の世とこの世でカップル誕生?( ´艸`)
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2015/10/18 20:46
セカンドさん、書いてくれてありがとう。

 サードさんの続きですね。
サンちゃんはここに住んでいたんですね。
 そういえば、
わたしの知っている留美ちゃんは
高校の時のクラスメイトです。
お医者さんの奥さんになりました。
チャンチャン。



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