Nicotto Town



自作駄文

二年後、わたしはまた父親と一緒にその国を訪れた。
殿下は、わたしの父親と、殿下の父陛下と三人で難しい話をしていた。
「先ほどは、何の話をしてらしたんですか?」
二人で庭園を見て回っている時に、なんとなく訊ねてみた。
「ああ、あれは貴女の国と私の国の境を流れている大河が…
それで、共同で工事をするのに費用が… 人手がどうこう…」
両陛下と話していた時よりもわかりやすいよう
話してくれているのは分かるけれど、それでも理解が及ばない自分が情けなくなりつつ、
嚙み砕いて話してくれる殿下の言葉に、一生懸命耳を傾けた。


更に二年後。またその二年後。
その国を訪れたけれど、時と共に殿下の態度が
無機質でそっけなくなっていっている気がする。
そしてついに十五歳の誕生日を間近に、わたしはその国の後宮で暮らすことになった。
殿下は二年前に立太式を終え正式にこの国の世継ぎとなっており、
わたしはこの後宮から、彼の住まう王太子用の宮殿にある後宮へ嫁ぐことになる。

「はあ…」
後宮の前に広がる庭園の椅子に腰を下ろし、
うっかりため息を漏らしてしまった。
「どうかされましたか?」
国からついてきた侍女と、この国でつけていただいた侍女が
心配そうにわたしを覗き込む。
「な、なんでもないの。大丈夫」
そう言って笑顔で返しつつ、またもため息が出そうになった。
最近、すっかり事務的な対応しかしてくれなくなった殿下は、
この結婚のことをどう思っているのだろうか?
楽しみにしていたのはわたしだけだった?
そんな事を考えていると、「姫君、
結婚式も近いというのに暗い顔をしてどうされました?」
その言葉に顔を上げると、性格も見た目も太陽のような
弟殿下がニコニコと笑っていた。

「なるほど」
侍女たちを下がらせ、わたしの話に耳を傾けると弟殿下はそう言った。
「これ、本当は言ったらまずいかもだけど…」
そう前置きして、弟殿下は続ける。
「俺……会うたびかわいらしさを増す姫に、どう接したら…」
「優雅な立ち居振る舞いもとても美しくて…」
「愛していると口にするなど…」
弟殿下の言葉に、顔が熱くなっていくのがわかる。
まさかそんな風に思われていたなんて。
その時、「楽しそうだな」と、北風のように冷たい声が降りてきた。

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2024/03/12 09:17
#まじぇりさん、こんにちは。
弟殿下は結構いい人です^^
そうです。インフラ整備ですが、細かい事がわからないので
誤魔化しましたw
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2024/03/10 21:46
太陽のような 弟殿下を推します(´∀`)ノ
国の境を流れている大河の共同で工事はインフラ整備になるのかな?
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2024/03/10 09:09
ちょこころねさん、こんにちは。
そう言っていただけて有難いです(n*´ω`*n)
さすがに先読みが鋭いですね。
さて、どうなんでしょう~w
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2024/03/09 22:16
続きを待ってました~♬
もう実はかなり待ちきれなかったんですけど(´艸`*)
お姫様のお相手の殿下は好きな相手に対しては態度に出さないようにするタイプだったのかな。
好きなほどより隠すタイプでしょうね、きっと(ФωФ)妄想が広がりますね✨
続きもどうなるんでしょうね~。一波乱あるのかな?
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2024/03/09 10:02
まこさん、こんにちは。
後半はまだ考え中です( ̄▽ ̄;)

ビビディさん、こんにちは。
昔は12歳くらいで結婚することもあったらしいですね。
平均寿命が短いのが原因かわかりませんが、オソロシイことです(◎_◎;)

めーぐるさん、こんにちは。
続きが全然進んでいません。いつになることやら^^;
文章量ちょうどいいですか? そこも気になるところだったので
ホッとしています^^
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2024/03/08 23:24
次回も読みに来なくては!!!!
丁度良い文章量で読みやすいです^^
次回運びも絶妙にうまいですね♪
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2024/03/08 21:57
続きが気になる辺りで終わらせるとは、手練れですなぁ。。。w
それにしても昔は15歳で結婚って早いですよね。
中学生でしょ、私まだまだ子供でしたよ~( *´艸`)
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2024/03/08 13:07
あら!?
「後半へつづく!」ですわ!?



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