Nicotto Town



読書の春


というわけで、


ここのところ読書中。

ちょっと前にジョン・グレシャムの

「グレーとギャツビーを追え」が意外にもおもしろく

第二弾の「狙われた楽園」も

この間読みおえた。

感想としては

「グレート〜」の方が面白かったかな。

法廷もの専門のグレシャムだけど

やり手でかっこいい書店の店主を主人公に

大学の図書館から盗まれたフィッツジェラルドの生原稿をめぐっての

プロアマおりまぜての駆け引き合戦がおもしろかった。

アメリカの独立系書店のあり方や

作家のブックツアーについても初めて知ることがおおくて

それも興味深かった。

なにより主人公のパートナーが買い付ける

フランス南西部のアンティーク家具の描写が素敵で

それだけでも愉快な気持ちになれたかも。

と比べると

第二弾の「狙われた楽園」は

グレシャム本来の法廷ものに近づいた感があったかな。

法廷シーンがあるわけではないけど、ふんわりとした印象は減ったという感じ。

第1弾目のアンティークの買い付けをするキャラクター設定は、

作家の妻の提案だったとか。

なるなる、女性目線があるとやっぱり違うわね。

1弾目の書店やアンティーク家具、愉快な作家たちの

描写がグッと少なくなって残念だったかも。

ただ、両作品とも映像向き。

ぜひ、素敵なアンティークや書店の内装を映像化してほしい。


次に読んだのが

フランスのベストセラー作家

ギョーム・ミュッソの「ブルックリンの少女」。

初めて聞く名前だったけど

重厚なミステリーでした。

フランスで起きた事件が

なぜアメリカにまで及ぶのか、

複雑に絡みあった謎や疑問が少しずつ紐解かれていく様子に

ページをめくる指がとまらない、っていうのは

このことか、と実感。

ラスト250ページは3時間で読破。

だいぶ斜め読みになった箇所もあったと思うけど

文字に引きずられて目が先へ先へと引っ張らてしまう。

読後感は正直、切なくて重い。

ラストの順番を少し入れ替えれば

もうすこしほっとできる気分で読み終えたかもしれない、って思うけど。。。

そこがフランス人なのか。。。

読後感が辛かったけど、他の本も読んでみたいと思ったところ。

で、

読後感の辛さを払拭するべく

ガラリと趣を変えて

谷崎潤一郎=渡辺千萬子往復書簡」を読書中。

20年くらい前に読んで、再び手にとっているところ。

タイトルを見ると、小難しいようにもおわれるかもしれないけど、

手紙のやり取りなので難しいことは何もない上に、

これがなかなか、艶っぽい。

渡辺千萬子さんは谷崎の3番目の奥さんの連れ子の奥さん。

なので義理父との手紙のやり取り。

谷崎の「瘋癲老人日記」の元ネタ。

このやりとりをしてるうちに瘋癲老人日記」を

ものしようと思ったかどうかは知らないけど、

作家って手紙もいつか誰かに読まれるだろうって気持ちで

かいてるんだろうな、という

作家の業みたいのものが感じられて

非常に好ましい限りです!

それにしても谷崎の千萬子さんの一人娘の可愛がりようといったら。

小さい時に

これだけ金も心も込めて可愛がられたら

そんじょそこらの男には見向きもしないんじゃないかって

気がしますね。。

谷崎のはとにかく「細雪」が大好き。

未完成作品だけど、「いとはん」の世界にどっぷり浸れます。

で、

まだ読みおわってないけど、次のターゲットは

先日書店で見かけた

氷室冴子の「なんてて素敵にジャパネスク」。

復刻されていたようです。

知らなかった〜。

30年以上前に読んだと思うけど、

また読み直してみたい。

が、

昔買ったのは随分前に処分したみたいで

もう手元にないので、復刻版を求めたいところ。

そして、

氷室冴子先生は

もう随分前にお亡くなりになってたんですね。

51歳で肺癌でなくなられてもう14年近く経ってます。

これを機に

氷室冴子まつりをしようかと思っていまする。







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