先日出会った、路地裏でゲームをしているおじさん達にまた会えないかな。って思って、夕方に同じ道を歩いてみた。
いつもと同じようにまた道に迷ってしまって。辿りけないかも。って途中で不安になったのだけど、微かに響いてきた石たちが触れ合う音のお陰で、またあのおじさんたちに会う事が出来た。
…あ...
「マイホーム」カテで、部屋の小話を書いてます。
「自作小説」カテゴリでニコットタウンで暮らしているアオイさんの日記や小話などを載せています。
・全てフィクションですので、ニコットタウンで起こった出来事・住民とは一切関係のないお話になります。
「その他」で自己紹介を少し。
先日出会った、路地裏でゲームをしているおじさん達にまた会えないかな。って思って、夕方に同じ道を歩いてみた。
いつもと同じようにまた道に迷ってしまって。辿りけないかも。って途中で不安になったのだけど、微かに響いてきた石たちが触れ合う音のお陰で、またあのおじさんたちに会う事が出来た。
…あ...
この街は、狭いようでいて、とんでもなく広い。
何度も場所を通っているはずなのに、新たな路地を見つけたり。
もう一度行きたいな。と記憶をたどって道を歩いているのに、同じ場所に辿りつけなかったり。
迷子になって、帰り道が分からなくなって、途方に暮れても。
なんとなく細い小道を進んで階段を登り切った先に...
お昼を終えて、お客様が途切れてしまった時間。
ちょっと一休みをしようと、椅子を持って庭先に出た。この家は、くるりと周囲を水に囲まれている。
小さいころから山の中で暮らしていた私にとって、こんな大量の水に囲まれている事はとても新鮮で、だけどちょっとドキドキと不安になったりもする。
こんなにたくさんのお...
「わーああ、あ、あ、ああ。」
節を付けて歌うように、ヤマブキはそう叫んだ。
がらがらごろごろ、響く雷鳴に重ねるように、ヤマブキは叫んだ。長い付き合いでヤマブキの奇行に馴れているカスミが、くすりと笑みをこぼした。アオイと自転車の少年が、突然叫び出したヤマブキにキョトンとしているのが暗闇の中でも伝わ...
「凄い風ですね。」
「そうですね。自転車、大丈夫ですか?お店の中に入れておきますか?」
「壁際に寄せたんで、大丈夫です。ありがとう。」どこかぎこちない様子のその会話を耳にしつつ、ヤマブキはそっとカスミに耳打ちをした。「ねえ、あの少年はアオイちゃんにほのかな想いを寄せていると思わない?」
「同感。だけ...
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