Nicotto Town



赤い屋根の小さな家

優し気な秋の日差しのなか暖かさを感じながらのんびりと歩いていた
市役所への長く続く花壇には色とりどりの花が咲いている
何気なく見ているとおやっと思った
木で出来た小さな15センチくらいの家のオーナメントがあった
赤い屋根ちょっとすすけた小さなカワイイ家だ
入り口の扉が開いていた私はしゃがんで中を覗い...

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くちづけ

あなたの涙に映る秋の青い空があまりに澄んでいる
さよならの言葉
その一文字一文字に思い出が舞う秋風に舞う落ち葉のように
手を握りしめると暖かいあの時のときめきがよみがえる
もう取り戻せない瞬間
今を忘れてしまったらもう手繰り寄せることは出来ないのだろうか
わたしはそっと最後のくちづけをした
あなたに...

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ななかまどの花に

ななかまどの白い花が咲いているそれはそれは小さないくつもの花が
この夏の燃えるような日を浴びて一つ一つが光っている
わたしの小さな生まれたばかりの恋のように
それは心の中で微小に純白に燃えている
わたしはそっと花びらに手を触れる思ったより冷たい感覚が伝わる
さっき初めてつないだあなたの手は暖かだった...

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返歌・・・その5

ぼんやりと見つめている
秋の海を

雲が厚く重なり
カモメが低く空を飛んでいる

風が冷たく
潮の香りを運んでくる

その中を思い出がかすめ
一つ一つ私の前を通り過ぎていく

波打ち際にあなたの面影を見ている
あの日のあなたを

その姿は
静かに引いていく波と共に消え去っていく

この悲しさは
この...

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返歌・・・その4(夏)

季節の呼吸にあなたの香りがする
街を歩くとあなたの囁きが聴こえてくる

さよならの言葉の後に
少し軽くなった私の心があった

それは大きな愛が少し欠けただけ
一人だけの夜の寂しさで気が付いた

目の前に群生した向日葵が燃えるように咲いている
あなたたちはその情熱をどこに傾けているのか

やがて秋が来...

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