陰摩羅鬼の瑕 京極夏彦
- カテゴリ:小説/詩
- 2010/09/02 12:54:06
最近の本ではありませんがwww
古本屋さんで収集すると決めてる作家さんなので、
(主人公?の京極堂は古本屋さん!!!古本屋さんで集めるっきゃないでしょ?www)
ようやく手に入りましたw
ブックオフとかでならもっと早く手に入ったのでしょうが…
京極堂のような和書専門店ではありませんが、
昔からのお爺ちゃん店長さんがいらっしゃる小さな古本屋さんに通ってるもんでww
競争率高くてwww
ようやく手に入りましたw
さて。
実は昨日読書感想日記?を書いたばかりなので、
似たような日記を書いてもな。と言うわけで…
今回は前回触れなかった事について。
京極さんの御本は、実は…ミステリというよりも…
サスペンスなんじゃないかなー。。。と思う良太郎です。
ミステリとサスペンスの境界線はドコにあるのか。
難しい所ですが…
ウィキペディアに、仁賀克雄さんによるご意見が紹介されていて…
ミステリー小説の定義とは…「発端の不可思議性」と、「中途のサスペンス」そして「結末の意外性」なんだそうです。
※ウィキではもちろんこれが全てではない。とも有ります。
またこちらもウィキペディアから…ですが・・・
サスペンス(英語 : suspense ) は、ある状況に対して不安や緊張を抱いた不安定な心理、またそのような心理状態が続く様を描いた作品をいう。
ウィキペディアはご存知の通りみんなで作る辞書なので、英語の辞書を作る学者先生方からすれば…んん?と思うところもあるかも知れませんが…
一般にはこういう認識もある。という事でいいと思います。
さて。
良太郎的には、ミステリに求めるものは、「不可思議性」と、「意外な結末」です。
安楽椅子探偵モノが好きなんです。
途中にサスペンスもお色気もバイオレンスも要らないですw
おや?と思わせる日常の中の不可思議が、
そうだったのか!!!とぽん!!と手を打ちたくなるような
予想外の理由ゆえだったと読み解かれた時の爽快感が快感です。
サスペンスは不安や緊張を抱いた不安定な心理を描く事で受け取り手にもそれを共有させストレスを感じさせた後に結末でそれを昇華させる。そういう作品だと思ってます。
※あくまでも私見です。
さて。京極さんの作品なんですが…
読まれた方はご存知の通り…
戦後間もない頃が舞台となっている作品群。
舞台設定の説明から、
神話・宗教観など、
さまざまな情報がこのシリーズからは学べます。
だがしかし。
ミステリ・・・として、先にあげた定義と照らし合わせるとどうなのか。というと…
意外性という点に置いては低い作品群ではないかなぁ。。。と思います。
しかし、
それが作品の評価を下げるのか。というとそうではないのが京極作品。
情緒不安定な関口巽と共に理解しがたい事件に巻き込まれていく中で、
不安と混迷に困惑し懊悩するというストレスは、
京極堂の理路整然とした説明によって、おお!!と昇華されます。
ただ…それゆえに…これはサスペンスなのではないだろうか。。。とwww
京極堂が語るとおり…不思議な事は何もない。
特にそれが顕著だったのが…今回の陰摩羅鬼の瑕だったのではないかと。。。
犯人は最初から解かっている。
彼以外には考えられない。
にも関わらず、彼は容疑者から外れる。
それは何故か。
読み進めていく内に、
ワリと早い段階で、
まず犯人が判り、
次に何故事件が起こったのかが推測できるのですが
更にその何故事件は起こったのか。
を深く読み解いてくれるのが京極堂の
憑き物落としの手腕。
途中、コイツしか考えられないじゃないか。
何故こんなにも引っ張るのだ?と苛々していた自分が、
なるほど!!!
判った。と思っていたが、
本当の意味では解かってはいなかったのだ。と
思い知りました。
正直面白かったです。
でも。でもでも。
これってミステリーなのかなぁ。。。
その判断は、
読むヒトそれぞれの感受性に任せられるべきものだと思うので…
忌憚無く云わせてもらうと…
私にとっては…これは少なくとも…私が求めるミステリではなくてw
サスペンスですw
良太郎の罠にはまったデスねw
良太郎、簡単な事を難しく書くのが得意ですよwww
簡潔にまとめろwwwというものですが、
これが読解出来たら暗号も読み解けます!!
頑張ってw
全部が☆に見えたww