七河迦南
- カテゴリ:小説/詩
- 2011/02/04 21:50:08
タイガーマスク運動に刺激されたわけではないが、
七河迦南(ななかわかなん)の
「七つの海を照らす星」、続編「アルバトロスは羽ばたかない」を読んだ。
児童養護施設・七海学園を舞台にしたミステリー。
「七つの海を照らす星」では、学園の七不思議を解いていくというもの。
日常のミステリーとしてもおもしろいけれど、
虐待など、現代の問題がさりげなく描かれ、
それに対応する人々の大変さも伝わってくる。
謎解きを通して、人間の温かさ、優しさも描かれているハートフルミステリー。
続編「アルバトロスは羽ばたかない」は、転落事故から始まる。
そこに至るまでの4つの事件を通して、転落事故の真相がわかるというミステリー。
読んでいて切なくなってしまった。(ネタバレになるので、これ以上は書けない)
この2冊を読み終えたあと、思い出した言葉がある。
「愛は技術である」
エーリッヒ・フロムの「愛するということ」に出てくる。
心理学によると、人は生まれつき「愛」という感情を持っているのではなく、
育っていく中で学んでいくそうだ。
愛されて、愛を受け止めて、愛や愛し方を学び、自分も周りを愛するようになる。
虐待、ネグレクトを受けて育ったこどもは
愛するということはもちろん、人の愛情を受け止めることも難しいという。
それどころか、周りの関心を引きつけるために、
自分の知っているやり方(ひどいことをいったり、暴れたり)を行い、
相手からたたかれる、怒られるという事態、感情を引き出すそうだ。
そういう子どもたちに、普通の「愛情」を受ける機会が増えるように、
タイガーマスク運動が発展して、ボランティアとか増えてくれるといいなと思う。
関わってくれる人が増えれば、子どもたちが愛を受ける機会も増えるだろうし、
「七つの海を照らす星」の冒頭で、主人公春菜が言っていたような、
疲れ果てて、早期に退職する人も減るのではないだろうか。
「at Home」はちょっと切なくて、ハートフルな短編集でした。
私は、噂の「ふがいない僕は空を見た」を借りてみようと思っています。
私もこっちのが良かったです
次はat home 探してみます☆
「moment」もよかったけど、「will」のほうが好みでした。
秋に出た「at Home」もよかったですよ。
昨日 本多孝好のmoment 借りてみました
読みやすくて割と好きかも^^b
続編のwillも借りてるので今日読んでみます
「七つの海を照らす星」は読後がさわやかだったのですが、
「アルバトロスは羽ばたかない」は、切なくなってしまいました。
ブログの後半はほとんど、続編を読んで思ったことです。
すっかり内容を忘れていますが
とりあえず「アルバトロス・・・」を読みます♪