Nicotto Town


るもりゅう の 大好きな 仲間たち


ちょっと脱線してみよう


今回の地震は869年に発生した「貞観(じょうがん)地震」に酷似しているという。
当時の北方民族であった『エミシ』対策のために築かれた多賀城府が大きな被害を被ったとされているので、おそらく同じようなものだったかもしれない。
多賀城府が治めていたのは、今回の被害に遭った仙台港もそうであって、多賀城府の小高いほんの十数メートルもない高さから仙台平野や太平洋はよく見えたと記録にはある。

貞観と言えば、日本の帝王学の根幹の一冊と言える貞観政要’(じょうがんせいよう)を思い出す方も多いだろう。
30年ほど前に貞観政要についての詳細な解説本をもっていたのだったが、しばらくは(ていかんせいよう)と呼び名を間違って覚えてしまっていて、どこかでやった講演の時に、そのように話をしてしまったことを今になっても思い出す。
まさしく汗顔の至り。
恥ずかしいったらありゃしない。
底の浅い知識で他人様に講釈などたれてはならないと深く反省した次第であった。
半可通ほど知識をひけらかしてしまうものである。

危機管理やこのようなときの対応については、菅直人や政府首脳に是非にも読んでほしいものだが、どなたかお守り役として民主党幹部を集めて進講してくれるような物好きはいないだろうか?
もっとも、松下政経塾や大学の政治学をやったものには、おそらく常識であるだろう。

繰り言を言っても始まらないが、猿山からボスにきてもらって危機管理をやってもらった方がよほどましだと思えるこの政治の貧困な時代に、未曾有の震災に直面することになった不幸はあるものの、いまこのような危機に直面している若い方々には、確かに将来への備えは培うのだろうと思うのではある。

テレビで見る映像を、記憶にとどめてください。
今は、考えなくて良いのです。
記憶の底に沈んでいれば、いつかきっと役に立ってくる。
西暦600年代の前半にかかれたという貞観政要が、船数百年も経っていてさえ我々に指針を与えてくれるのだから、記憶が大きな備えになってくれるに違いありません。




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