Nicotto Town


雪うさぎが呟く


夜桜

浮かれた人達が帰った後、月の光に照らされた花盛りの桜の木。木の根方の暗がりには,美しい姫君の姿がある。

至る所で小さな戦が繰り返された時代、追い詰められた山城の桜の木の下で、彼女は喉を突いたのだ。

血がしぶいて、目の前が暗くなって、崩れ落ちる瞬間に、盛りの桜の花を彼女はうらやんだ。血を浴びた桜は,その思いを受け止め飲み込んだ。

春になって桜が咲くと、満開の桜の下で姫君は月を仰ぐ。月は彼女の白い顔を照らす。もっと生きたかった、人を恋うてもみたかった・・・。彼女が泣くと,花が散る。




夜桜はきれいだけれど恐ろしい。私はこんなことを思ってしまう。でも本当は,花だけ先に咲くソメイヨシノは,ずいぶん後に作出された品種なんだ。山桜は葉っぱも出るよね。

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2012/03/27 16:26
御青さん 妖しく美しいからということなのでしょうね。燃やしてしまうよりも有益な???

nagataさん 行き倒れみたいな坊さんがよこたわっていたら・・・全然ロマンチックではないかも。でも最期に見る光景が満開の桜というのは悪くないですね。
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2012/03/26 23:29
西行の歌
願わくは花の下にて春死なん そのきさらぎの望月の頃

その故事をもとに梶井基次郎氏が書いた作品 でした
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2012/03/26 23:25
太宰治の同世代の作家さんで えーーーっと 誰だったかなあ
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2012/03/26 20:18
美しい桜の下には死体が埋まっていると言いますよね・・・。



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