Nicotto Town



読書ノート/毛糸よさらば/ジル・チャーチル

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読書ノート

「毛糸よさらば」
「死の拙文」
 
 ジル・チャーチル
図書館の本です。

まとめ借りしたジル・チャーチル一気読み中です。

ジェーンシリーズ?
二巻・三巻

毛糸をさらば

今は亡きスティーブと学生結婚した頃、
ご近所のアパートに住んでいた、
ご夫婦で、
今は時節のご挨拶の手紙のやり取りだけの関係の、
奥様が、
手紙に書いておいた決まり文句
「一度是非遊びにいらっしゃいよ」
という社交辞令を真に受けて、
来ることになったからさぁ大変。

思い返せば、良いコだったけど、
なんか馴染めなかったのよね。
相手が全身で好意を示してくれるから、
もっと好きにならなきゃいけないのに…
という罪悪感を感じる相手だった…。

あんなお愛想書かなきゃよかった!!

でも、
基本的には凄く素敵なコなのよね。
ややこしい手芸も出来て…
ひょっとしたら…
もうすぐ始まるクリスマスバザーで、
大活躍してくれるんじゃないかしら?

近くに住んでいた頃、よくボランティア活動もしてたし…

と言う事で、不安たっぷり
懐かしさ少々で
古い友達が訪ねてくるのを待っていたら…なんと!!!


という訳で。
17年ぶりに会った友達の訪問をきっかけに起こる殺人事件。

なかなかに心痛む終り方をします。
ヒロインも辛がってますが、
読んでるこっちも辛い。

ジル・チャーチルのこのシリーズ。
出てくる人々が物凄く魅力的!!!!
どの人も其々違う味わいがあって…。
それだけに、その中に犯人が居る。
という
この悲劇。

次の三巻で、
ヒロインジェーンと恋に落ちかけてるハンサムな刑事、
メルが、
素敵な知り合いばかりの中に犯人を捜すのが辛い。

嘆く彼女に
「そうかい?
-だけど講座の誰かなんだ-
誰であれ、咎められずに終るなんて、
俺は堪らん。あんたは平気なのか?」
と応えるシーンがとても好きです。

この三巻の被害者がこれまた酷い人で。
鼻持ちならない独善者で、
あたるを幸いなぎ払う方式で、
手当たり次第に敵を作り続けているのに、
悪いのは回りで、
誰に理解されなくても私が正義。
そのうち皆私の墓の前で涙を流して感謝するでしょうよ。
的な事を言う人で・・・

結局、因果応報的な理由で殺されてしまうのですが…

奇しくも先週の「相棒」で、右京さんがおっしゃってた様に、
同情はするけれども、他に道は無かったのでしょうか?
という哀しい結末でございました。

面白い。
連続して読んでると、
面白さをつくづく感じます。

巻き込まれ型の探偵であるジェーンは、
殆ど推理らしい推理はしない…というか。

最近になって気づいたんですが…
推理モノと探偵モノは別物なんですね。

推理モノには推理が必要。
推理をする人=探偵という公式が成り立つのですが…
翻って、
探偵モノに推理は必要ないんですよ。

名探偵コナンとかは両方揃ってるんですが、
探偵モノに必要な要素。
それは、
探偵(探り出す人)の存在だけなんですね。
だから、推理なんか一切しないで、
ただ、事件現場を中心に、
あっちこっち鼻を突っ込んでるウチに、
苛立った犯人に狙われて犯罪が露見する。
という方式に何の不都合もないんですね。

推理モノを愛する私としてはその辺が少し寂しいのですが、
探偵モノも読み物としては好きです。

このジェーンシリーズはその辺をつくづく再確認させてくれる好シリーズです。

ヒロインと刑事さんの恋はどうなるのか?
子供たちの成長は?
そして友達との関係は?
そして…三巻で始めた新たなる才能の芽生えはどうなる?

次巻も楽しみです。



★★☆☆☆



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良太郎の星の数は、

星5…凄く面白かった+感動した。
星4…凄く面白かった(読み返したい)
星3…面白かった
星2…面白かった気がする。
星1…時間つぶしになった。
星0…読むのに掛かった時間を取り戻したい。


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それが、該当作品の価値を左右するものではありません。





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