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読書ノート/「落下する緑」/田中啓文




読書ノート

「 落下する緑 」
 
田中 啓文 著
(たなか ひろふみ)



久し振りに、読み進めるのが勿体無いほど、
面白かったです!

読まずには居られない。
けれど、
読めば読み終るときがやってくる。
読みたい。
でも読み終わりたくない。

というwww

天才ジャズテナープレイヤー永見君と、
彼の参加しているバンドのリーダー
辛島氏が出会う不思議な事件を
永見君がその独特の視点で解き明かす。

という話なのですが・・・・

いやいやいやいやいやいやいや!!!

もうなんというか。
とにかく、
一度読んでみてくれ。

凄く言いたい。

ジャズが好きな人も、
まだ聞いた事が無い人も、
一度読んでみてほしい。

良太郎♪は、
昔、
始発待ちで入った店が偶然ジャズ喫茶で、
しかも偶然セッションに立ち会えて、
その即興的な演奏に幻惑されたクチなんですが、
あの時の感動と興奮が甦ります。

絡み合うハーモニー、
フレーズとフレーズの間から
プレイヤーの独りが、ぴょんっと飛び出して始まる
即興のアレンジ、
散々、聴衆を楽しませた後、
ひとしきり遊んだ後に、またもとのメロディーに戻って、
またメンバー全員で同じテーマを奏で始める。
即興のアレンジは、自由で、
その楽器の音の魅力と、
プレイヤーの技を存分に発揮するものの、
決して元の曲のテーマを破壊はしない。
それを活かす伴奏がすぐに周りに生まれ、
「お。やるかい?
手伝ってやるから、
見せてくれよ。
お前の腕を。」
といわんばかりの支援を背に、
プレイヤーがひとしきり遊んだ後、
元のテーマに戻る時も、
お帰り。といわんばかりの伴奏が、
無理なく帰ってきた音を抱きしめる。

漫画にしても小説にしても、
活字による物語にBGMは無い筈なのですが、
読んでいる間ずっと、
頭の中で、
スゥイングする、
冗談を言い合ってふざけて笑っている様な、
演奏が…。

凄く面白かったです。

あ。
ミステリ部分ももちろん!
味のある謎と、
味のある探偵役。

文庫本なら買いたいな!という一冊でした。

今回、
図書館で借りる事が出来たのは、
創元クライムクラブの
ハードカバーでしたw

重い。そして場所をとる…orz



★★★★◆





良太郎の星の数は、

星5…凄く面白かった+感動した。
星4…凄く面白かった
星3…面白かった
星2…面白かった気がする。
星1…時間つぶしになった。
星0…読むのに掛かった時間を取り戻したい。

全ての感想はあくまでも個人的な感想であり、
それが、該当作品の価値を左右するものではありません。






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