夏彦は黙って、その足音を聞いていた
- カテゴリ:日記
- 2013/08/16 16:42:01
「看護師さんとか帰らせなかったのかよ……」
呟いて、夏彦は律子の寝顔を見た。
あどけない顔だった。普段の冷たく鋭い顔とも、会話する時の動揺した顔でもない。
傷の上から貼られたガーゼが痛々しく感じられた。
何となく、夏彦はガーゼを指の背でなでた。
この人にとっては、寝てる時が一番平穏なのかもな。
夏彦は思う。
「――!?」<a href="http://www.shpmotion.com/">casio brights</a>
唐突に、嫌な予感がした。限定能力を使用せずとも感じる、嫌な予感。
『|最良選択(サバイバルガイド)』を使用する。嫌な予感は、より明確になった。もはや、予感というよりも、予想だ。これから嫌なことが起こるという予想、あるいは予測。
「……律子さん」
夏彦は、律子を起こさないようにゆっくりと足を引き抜いた。
「んっ――」
少しだけ、律子は嫌がる顔をしたが、すぐに元のあどけない表情に戻った。
「いっ……てて……」
夏彦が体を本格的に動かすと、それだけで体中がずきずきと痛んだ。おまけにずっと寝ていたからか、ばきばきと音がした。
それを耐えながら、ゆっくりと姿勢を変えて、ベッドから降りた。スリッパを履いて、音をたてないように、律子を起こさないように注意しながら、病室を出て行く。
「いててて……」
歩くたびに体のどこかが痛んだ。小声で呟きながら、夏彦は廊下を歩いた。
病院の廊下は非常灯以外の電灯は全て落とされ、薄暗かった。奇妙なまでの静寂と、薄い闇。その中を、夏彦のスリッパの足音だけが、ぺたりぺたりと響いた。
「――さて、と」<a href="http://www.shpmotion.com/">カシオ 時計 ベルト</a>
階段近くの踊り場まで来ると、夏彦は壁にもたれて休んだ。
大きく息を吸って、吐く。心を落ち着ける。
もうすぐ、ここに来る。
夏彦にはそれが分かった。
かつん、かつん、と。
階段を何者かが上がってくる足音がしてきた。
夏彦は黙って、その足音を聞いていた。
かつん、かつんと、足音は近づいてくる。
やがて、その何者かが階段からゆっくりと姿を現した。
男子学生だった。
長い髪、美しい顔、その顔に付着した固まったどす黒い血、フレームなしの眼鏡、吊り上った目。
そして、両手に握られている二本の刀。
「なんだ、てめぇ?」<a href="http://www.shpmotion.com/">カシオ 中古</a>
中性的な顔とは不釣合いな、唸るような声で男子学生は言った。
「久々津信二だな」
夏彦は言う。
姿形が律子の話と一致しているが、実際には姿を見る
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